劇場公開日 2001年3月3日

ハイ・フィデリティ : 映画評論・批評

2001年3月1日更新

2001年3月3日より恵比寿ガーデンシネマほかにてロードショー

音楽オタクのあなたにも、そうでないあなたにも

正直、ジョン・キューザックがこんなに面白くて芸達者な役者だとは思ってもみなかった。というか、これほど恋愛の「身につまされ度」の高さを表現できる人だとは知らなかった。

キューザックが演じるのは(製作・脚本も兼ねている)、ウンチクたれの性格の悪いレコードオタクで、音楽はもとより、好きな映画、はては自分の失恋まで「トップ5」でランキングしないと気がすまない、という段階でとことん色恋に向いてない男。 なので当然、しょっぱなから恋人に捨てられるわけだが、別れた彼女にいまの男とのセックスはどうだと聞いてしまうわ、なぜ自分はフラれてばっかりなのかを、かつて 自分を捨てた失恋トップ5の女たちに理由を聞きに行くわと、考えうるダメっぷりをとことん発揮するわけだが、そのダメさ、底意地の悪さ、でも憎めない感を、キューザックは飄々と表現してしまう。

というわけで、中古レコード屋での音楽談義を「わかるわかる」と頷ける音楽マニア、ではなく、思い出すと恥ずかしさのあまり叫びだしたくなるような過去の青い色恋のひとつやふたつは持ってる人は、身につまされ度をぐいっと急上昇させながら観ることをオススメします。

(松久淳)

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