劇場公開日 2001年1月27日

ハート・オブ・ウーマン : 映画評論・批評

2001年1月5日更新

2001年1月27日より日本劇場ほか全国東宝洋画系にてロードショー

“女心が読める”バツイチ男の恋の行方は?

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アメリカでは数年前、「男女が理解しあえないのは、元々が違う生物だから」という論が流行した。男と女の間に横たわる河は、深くて暗いのだ。

本作は、電気ショックが原因で女心が読めるようになった男性が、心の底から愛せる女性に出会うまでの物語。マッチョを自負し、女性を軽視する主人公ニックを演じるのは、男っぽさに定評のあるメル・ギブソン。F・シナトラを理想の男と称えるニックをメルがチャーミングに演じ、華麗なダンスまで披露。ダンスの次は、広告を考えるため女性用商品を試すシーンが続く。ストッキングをはき、マニキュアやマスカラを使っても実に男らしく、それが笑いにつながる。これらのシーンは必見だ。

さて、ニックが蹴落とそうとする女性上司ダーシーと逆に恋に落ちるという設定は、いかにもロマンチック・コメディ的。鋼鉄の女を装う彼女にニックが惚れる展開は、当たり前すぎて面白みにかける。が、働く女性から見たら、これは実にうらやましい関係だ。働く女性の能力を認めてくれる男なんて、それだけでポイント高いもの。それにしてもニックのような男性が実際にいたら女心つかみ放題のはず。セックスのときも「ああして、こうして」と言う必要がなく非常に便利、と思ったのは私だけではないはずだ。

山縣みどり

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