「軽い記憶喪失にかかったひとに、実はあなたの彼女ですぅと信じ込ませることが可能でだろうか?」花とアリス 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)
軽い記憶喪失にかかったひとに、実はあなたの彼女ですぅと信じ込ませることが可能でだろうか?
鉄道映画祭で見てきました。
ストーリー性よりも、雰囲気重視が岩井ワールドの特徴でしょうか?でもね、いくら何でも軽い記憶喪失かかった憧れの先輩を口先で丸め込んで、私が彼女なんですぅと信じ込ませることができるでしょうか?
さらにハナとアリスと宮本の三角関係という軸が、いろんなエピソードの羅列ではっきりしないのです。見るようによっては、アリスの芸能デビューを描いたサクセスストーリーにも見えます。アリスがオーデションを受けるシーンは、何度も登場しますが、全く恋の行方とは絡まず、独立した話になっているのは、もっと本題の恋の行方にに絡むようにならないものかと思いました。
それにしても、オーデションを落ちる時の蒼井優の演技が素晴らしい。女優のプライドがあるはずなのに、見事なほどのだめっぷりです。
それでも、最後のオーディションの際にバレエを踊るアリスは素敵でした。ハナもアリスもバレエ教室に通っていることになっていて、又割やバレエの基本的所作を猛稽古した跡が伺えます。
5年前の作品なので、初々しさ、あどけなさを残した蒼井優、鈴木杏の2人が見られたところはよかったです。
それでも、ハナとアリスの同世代の女の子が本作も見たら、二人の繊細な感受性にあるあると共感することしきりなのかも知れません。
小地蔵的には、退屈な作品でした。
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