劇場公開日 1954年4月26日

「な、長い~」七人の侍 バスト・ラーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5な、長い~

2020年2月11日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

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悲しい

荒野の七人がすごく大好きなのですが本家の方は未観賞でした
面白かったけど長い、、、七人揃うまで、と言うか一人目が依頼を受けてくれるまでがまず長い、野武士が攻め入って来てからもすっと決着がつくわけでなく結構ひっぱる、侍の活劇だけでなく百姓たちもしっかり描写していたのはこの映画のキモなので必要だし飽きずに見られるのだが間延びしているだけのシーンもけっこう有ったような…
とはいえ素晴らしい映画には違いない、映画全体はバランスが神がかっていると思う、それも調和が取れているというより相反するものがパズルのように噛み合っているという感じ、最近の、というかほとんどの時代劇って侍を必要以上に美化して武士道とか忠義とかそれらしい言葉でごまかしているけど実際階級社会に蔓延る人殺し集団でしかない、この映画は侍をまったく美化していないので舞台設定はこれ以上ないほど悲惨、そのままだと鬱々とした駄目な日本映画のお手本になりそうなところを三船敏郎の剽軽さが救っている、牧歌的なシーンが絶妙だからそこシリアスなシーンの短気だが気のいい侍の悲痛な叫びが胸を打つ
侍を美化せず、かといって百姓もずる賢く残忍な面も描いた甘くない世界で、それでも人間として正しいことをする者が主人公足り得る、いろいろなことを見るものに訴えかけてくる社会性の高い作品だと思う
同時にユーモアがしっかり盛り込まれていて面白い映画でもある、このユーモアが名作には重要なのかもしれない

バスト・ラー
かせさんさんのコメント
2023年7月4日

一度目の鑑賞では「百姓が主人公だ」と思い、二度見には「いいや、これは侍の話だ」と思う、両者がしっかりと書かれているからこその名作。

かせさん