「死場所を探す武士たち」七人の侍 kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
死場所を探す武士たち
何十年ぶりの鑑賞だろうか。
改めて考えると、野武士たちはなぜ執拗にあの村への攻撃を続けたのか。
単に略奪が目的なら諦めて他の村に行けばいいだろうに、最後の一騎まで討たれてしまう。
野武士たちも、仕官の口がない武士だという面で浪人たちと同じだ。
浪人たちも、飯が腹一杯食えるという条件だけで命を懸ける。
農民たちへの同情心や正義感だけが理由とは思えない。
落武者狩りの戦利品を見たとき、農民たちを守ることの意義が揺らぐ。
この一瞬、浪人たちの思いは野武士たちに近付いたかもしれない。
それは、野武士たちと相見える前だが。
そして、開戦。
多くの武士たちが命を落とす。
結局、彼等は死場所を求めていたのだ。
まだ武士になりきれていない若い勝四郎を除き、生き残った二人の浪人は“死ねなかった”ということだろう。
恐らく彼等は、また別の死場所を探し求めるのだろう。
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NOBUさんのコメント
2024年8月16日
おはようございます。コメント、ありがとうございます。
”臨場感を重視した本作の場合、台詞は雰囲気で充分だったのかもしれません。”
成程。納得です。
では。これからも、宜しくお願いいたします。
寝落ちマン(次男)さんのコメント
2020年3月9日
ああ! このレビューカッコいい🙂 死に場所‥求めますよねぇ。。
自衛隊‥幹部教育かな?
(昔 中で穴掘ってました。)
(自分のレビューが上に上がって恥ずかしいの以降はでここで!)