「美しく華麗で芸術的な動きと映像の魅了」グリーン・デスティニー Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
美しく華麗で芸術的な動きと映像の魅了
総合85点 ( ストーリー:50点|キャスト:90点|演出:90点|ビジュアル:85点|音楽:85点 )
物語はよくわからない。昔ながらのありきたりな娯楽用の時代劇の話に、儚くて耽美な要素とあえて不思議さを付け加えただけのようなもの。多分それほどたいした意味はないし、雰囲気作りに一役買っている程度。
だがこの作品の魅力は別にある。それは芸術的な美の表現である。景色が建物が衣装が美術が音楽が美しく、そして美しい登場人物が美しく華麗に舞う。まるで完璧な古武道の型の華やかな演舞を観ているかのような陶酔感に浸される。格闘場面は非常によく訓練されており速さもあって感心する。ワイヤーで吊り下げる場面が多用されすぎているとは思ったが、それでも人の動きの美しさだけを追及したこの格闘場面の演出は素晴らしく、特に最後の近くで道場できれのある戦いはもっと観ていたいと思わせられた。そしてそれをやり遂げた二人の女優の頑張りは高く評価したい。「イーオン・フラックス」「LOVERS」も同じ系統の作品だが、本作品はそれよりも質が高い。
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