劇場公開日 2002年10月26日

ゴスフォード・パーク : 映画評論・批評

2002年10月15日更新

2002年10月26日より恵比寿ガーデンシネマほかにてロードショー

画面そのものがアルトマンの多声的交響楽

1970年カンヌ映画祭の一等賞パルムドールを受賞した「M★A★S★H」から、70年代アメリカ映画を代表する傑作「ナッシュビル」(75)、そして90年代の「ザ・プレイヤー」と、群像劇の傑作を生んできた監督ロバート・アルトマンが、初めて英国で撮影した群像劇が「ゴスフォード・パーク」だ。

アルトマンは階級というものにかねてから興味を感じていたと言う。この作品は企画段階では「テン・リトル・インディアン」プラス「ゲームの規則」と呼ばれていた。階級と殺人。アルトマンは、貴族の館の週末の出来事を、細かい約束事、手順を互いにやり取りする二つの階級の対照として描く。召使いたちが階下から階上をながめる視線、彼らが語るゴシップがドラマの主旋律になる。

お茶、狩り、晩餐。キッチン、廊下。様々な思惑を持った人物が、画面のなかのあちこちで様々な会話を交わす。画面そのものが、アルトマンの好む多声的交響楽 の“パーティ”だ。ベテランたちのうまさに加えて、観客の目と耳になるケリー・マクドナルド、人を喰ったライアン・フィリップが特に目を離せない。

(大久保賢一)

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