【全米映画ランキング】映画版「ダウントン・アビー」がV 「アド・アストラ」は2位デビュー
2019年9月24日 16:00

(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
[映画.com ニュース] 3本の新作が公開され、上位を独占した先週末の全米ボックスオフィス。約3100万ドルのオープニング興収で首位に立ったのは、世界的な人気を誇るイギリスのテレビシリーズを映画化した群像劇「ダウントン・アビー」だった。
英国ヨークシャー郊外にある架空の大邸宅<ダウントン・アビー>で暮らす貴族一家とその使用人たちが織りなすドラマを、史実や当時の社会背景を盛り込みながら描いた同テレビシリーズ。テレビシリーズ6シーズンでは1912~25年のエピソードが描かれたが、映画版はテレビシリーズ最終回の2年後の1927年を舞台に英国王ジョージ5世と王妃メアリーのダウントン・アビー訪問により巻き起こる騒動が描かれる。批評家からの評価はまずまずで興行的には1億ドル超えも狙える上々のスタートとなった。
製作・脚本は同テレビシリーズを手がける前に、ロバート・アルトマン監督「ゴスフォード・パーク」(2001)でアカデミー賞オリジナル脚本賞を受賞したジュリアン・フェロウズ。監督はテレビシリーズのシーズン5&6で演出を担当したマイケル・イングラー。出演はヒュー・ボネビル、エリザベス・マクガバン、ミシェル・ドッカリー、ローラ・カーマイケル、アレン・リーチ、マシュー・グード、マーク・アディ、マギー・スミス、イメルダ・スタウントンほか。
OP興収約1920万ドルで2位デビューとなったのは、ブラッド・ピット製作・主演の「アド・アストラ」。太陽系の彼方で消息を絶った父親を探すため、宇宙へと飛び立った宇宙飛行士のロイ(ピット)の果てしない旅路が描かれるSF超大作。多くの批評家が「宇宙を舞台にした『地獄の黙示録』」と評しているように、アクションやサスペンスを盛り込みながら、ピットが主演したテレンス・マリック監督作「ツリー・オブ・ライフ」(2012)のような哲学的な考察も内包した意欲作となっている。共演は「スペース・カウボーイ」のトミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ローレン・ディーンに、リブ・タイラー、ジョン・オーティス、ルース・ネッガ。監督は「裏切り者」「エヴァの告白」「ロスト・シティZ 失われた黄金都市」のジェームズ・グレイ。
2位と僅差で3位デビューとなったのが、シルベスター・スタローン主演の人気アクションシリーズ第5弾「Rambo: Last Blood」。現在は米アリゾナ州の僻地で暮らすジョン・ランボー(スタローン)が、麻薬カルテルに拉致された友人の孫娘を救出するためメキシコに向かいカルテルと死闘を繰り広げる。批評家のみならず、シリーズ第1作「First Blood」の原作者デビッド・モレルからも酷評される内容だったが、興行的には問題のないスタートとなった。監督はメル・ギブソン主演「キック・オーバー」(2012)のエイドリアン・グランバーグ。
今週末は、米中合作のアニメーション「Abominable」が公開となる。
(映画.com速報)