シザーハンズのレビュー・感想・評価
全128件中、101~120件目を表示
寛容と憎悪と
両手が鋏の人造人間。我々はこういう存在に対して、「危険」「怖い」という感情をまず抱くのではないだろうか。しかし、化粧品の訪問販売をしている中年女性ペグが彼に出会った時の反応は全く違う。
「なぜ一人でこんな暮らしをしている?寂しくはないか?」という相手への想像が先に立つ。そして、寂しければ「うちにいらっしゃい。」という底抜けの寛容である。
彼女の夫ジムも、ぶっきらぼうでマイペースな性格ながら、やはりシザーハンズに対してはなんの警戒も持たないのである。そして当初はさほどの興味を示さないのだが、彼なりの不器用なやり方で、シザーハンズに親身になっていく。
観客は、シザーハンズのしばしの滞在先となったこの家庭に対して違和感を覚えるだろう。それは彼らが住む街並みのパステルトーンの家並みと同じように、我々の知る日常とはかけ離れている。
しかし、我々はここで同時に、我々の日常が彼らの持つ寛容や想像力というものを欠いていることを知ることとなる。ペグの示す柔らかく温かみのある他人への接し方が、どれほど観客の住む世界には欠乏していることか。
自分をとりまくコミュニティーにうまく溶け込めない者にとって、この映画はどれほど温かさに溢れたファンタジーとなることだろう。
これはおとぎ話に過ぎないが、現実社会が不寛容や差別と憎悪に満ち溢れていることを思い知らされる皮肉に満ちている。
素敵でした。
主人公の台詞が少ないにも関わらず
あのジョニー・デップの目には
エドワードの素直さ、健気さ、愛らしさ、時に恐ろしさを感じさせられました。
本当に目が印象的でしたね。心情が素直に表れていました。
最後の、
「今までこの街には雪は降らなかったの。
でも彼が去ってから毎年、雪が降るのよ」ってもう、
おいおいおいおい、素敵すぎか、と。笑
いやこれはもう完全に私の好みなんですが。笑
他人から見えてるものと、そのものの本質は違うんです。ってことをこの映画は言いたかったのかなと感じました。
感情や出来事のあらすじだけに翻弄される
近所の方々を見て、ムカムカされた方も多かったのではないでしょうか。
世論の身勝手さや、いかに物事の経緯だけで翻弄されているのか、またメディアに左右されているのか、そんな私達にもグサリとくる描き方でしたよね。
確かに経緯だけを説明するとこうなんだけど、でも実際に起きたこと(事件)はニュアンスを含めると随分違ったりする。目に見えない、他人には伝わりづらい出来事のの要素だってすごく重要なんだ、と改めて思わされました。
他にも色々な風刺のようなものも込められていた気がして面白かったです。
昔話を聞いたような感覚でした。
オチが…
もっとハッピーエンドがよかった…
ものすごくもやもやしています。
なんだかエドワードが報われていないような気がして。
主人が死んで孤独になり、やっと人に出会えて愛する人と結ばれたのにまた孤独になるのか?!悲しすぎる!!まぁあれはあれで切なくて良いのでしょうけど…
街の人達にもいらいら。ヒロインにもなんでエドワードもっとかばわないんだといらいらしてしまいました。
ジョニーデップの演技はいいですね。目が印象的です。セリフはあまりないのに目で気持ちが伝わってきます。
話や雰囲気、演技は良いと思いましたがところどころいらいらしてしまうのとオチが嫌いなので3.5です。完全に好き嫌いの問題ですが。
絵本読んでる気分でした!
素敵な世界観で、まるで絵本を読んでいるような気分にうっとりです。
主人公の少ない台詞にこめられた感情が胸に響いてたまりませんでした。
ぜひ冬に観たい恋愛映画です。
本作に付いていた特典のインタビューはとても短く終わってびっくりしました。
ファンタジー、コメディ、成長、恋愛がつまった一本
字幕版を観賞
この作品の大体のストーリーは、
とある町の山にぽつんとある建物の中でエドワードという手がハサミ(シザーハンズ)の青年が暮らしていた。ある日、ある女性と出会うのがきっかけでその女性の家族と暮らすことになる。
という感じ。
そこでで会う町の住民や新しい環境、そしてずっと独りだったから故の過ちが今作のメインとなる。
さすが(当時の)ティム・バートン、独特な世界観なのに、不思議と馴染みやすく、共感ができる。
異質な者が加わることによる不自然さ、馴染みにくさを抑え、真逆の効果を観客に与えるという彼の得意技?が今作にははっきりと出ている。
なにやらこのシザーハンズの続編がコミックとして製作されるというが、正直言うとやめてほしい。
この物語は一作目にして完結している。
なのに無理矢理続編を出してしまうと世界観が壊れてしまう気しかならない。
道で札束の詰まったカバンを見つけた、君はどうするかね?
映画「シザー・ハンズ」(ティム・バートン 監督)から。
この映画って、こんなに切ないストーリーだったんだ、と
鑑賞後、涙腺が緩み、しばらく胸がジーンとするのを感じた。
楽しいとか、幸せいっぱいの気持ちは、人に伝えられるけれど、
切ない気持ちは、なかなか上手に伝えられないなぁ、と思う。
自分自身で、今回の気持ちを思い出すために、ハサミの手をもった
人造人間「エドワード」に、ケジメを教えるシーンを選んだ。
質問はいたって簡単、人間社会でのルールを試す設問。
「道で札束の詰まったカバンを見つけた、君はどうするかね?」
答えは一つ、次の(A)〜(D)の中から選ぶ。
(A) 君が頂く
(B) 友達や愛する者にプレゼントを買う
(C) 貧乏な人にあげる
(D) 警察に届ける
エドワードは「愛する者に、プレゼントを」と答え、間違いとされる。
もちろん、善悪だけを考えたら「(D) 警察に届ける」が正解だけど、
「友達や愛する者にプレゼントを買う」「貧乏な人にあげる」を
選んだからといって、あなたの生き方は間違っていると断定するのは、
私が望む生き方と、ちょっと違う。
この「愛する人のためなら」という考えが、物語全体を包み込み、
エドワードを演じる「ジョニー・デップ」の 台詞が少ない分、
観ている私が、じっくり考えさせられるシーンが多かった気がする。
人間の心は移ろいやすく、味方になったり敵になったり、慌ただしい。
彼の傍にチョコンと座る犬が、一番の理解者なのかもしれない。
P.S.
「君のことが心配だ。十分に注意して暮らせよ」という助言や、
エドワードに「逃げ道」を与え、追っかけてくる町の人たちに、
「もう終わった、皆、帰ってくれ」と言い切った警官、
カッコよかったなぁ。
おとぎ話
ハサミは危ないものでもあり大事なもの
涙、涙
気張らず肩の力を抜いて見る映画
案外と、古い映画ですね。ジョニーデップ×ティムバートンの世に出るきっかけともなった作品みたいです。
見終わったときに心にこみあげてくるこの感情は何でしょう。悲しく切なく、それでいてとても後味の良い映画です。
ただ、発想はチープです。絵本を開いて読んでいるそんな感覚です。もう少し幼い頃にこの映画を見たかったですね。
演出面も残念な点が多いです。一番気になったのはエドワードとキムの恋愛描写が弱い点でしょう。ふっと火がついてふっと燃え上がった感じでしょう。エドワードが寡黙であるだけに視聴者にその感情は伝わりづらいです。ジョニーデップの表情の演技も確かに上手いですがそれ以上に演出の努力が無さすぎますね。あまりに急すぎて、序盤はエドとキムのおかんがくっつくと思って見てました。これはミスリードでなく明らかに演出の下手さゆえでしょう。
まぁ、細かいとこは気にせず(о´∀`о)
今や大人気のジョニー・デップの代表作の1つ。ストーリーの中にはツッコミたくなるとこもあるんですが(どっから出てきたんだ、その氷の固まりは?とか、サスペンダーは切れちゃったのに、ズボンのベルトループは切れないんだとか)、ティム・バートンらしい切ないファンタジーですね。ワタシはこの世界観好きだし、ジョニー・デップが見事にはまってると思います。大切な人や恋をした人を大事にしたいけど、その仕方がわからない、初めて感じる人の優しさ、冷たさ、怒り、恋をする気持ち…。優しいけど残酷で切なく温かい…やっぱり好きです。エドワードがキムをぎこちなく抱きしめるシーンも素敵ですが、個人的にはペグの旦那さんがなんの反論もなくさらっとエドワードを受けいれてるのが面白いんです。そしてウィノナ・ライダーは黒髪のが好き。
高校生の頃(思い出)
しざぁすのぉまん??
思っていた程…。TVでやたらとりあげられてたりする割りに…。ってのが正直なとこ。
手がハサミであるゆえに色々誤解されたり、利用させられたりして可哀想なんだけども…。
でも、最後人殺しちゃうし。(殺しちまったらおしめぇよぉ。。)いっそ皆あの時に死んでしまっていた方が悲劇的(笑)
警官も助けるなら、最後まで責任もって逃がしてあげてよ〜。でも1度刑務所で会っただけであの行動に出る〜?って考えたら警官も実は足がツメ切りでした。ってオチなの〜?
そして、なにより…
あの氷はエドワードがつくってるなら人造人間だ、手がハサミとか以前に雪男なの〜?
関係ない事を考えすぎてこの映画の切ない部分だとか…全く入ってこなかった。とにかく余計な事を考えなければ面白いのかな?
ウィノナ・ライダーさんがとにかく美人だった。
御伽話現代版だが
総合:60点
ストーリー: 55
キャスト: 75
演出: 75
ビジュアル: 70
音楽: 70
最初はB級ぽいコメディ映画かと思いきや、だんだんと切ない御伽話になってくる。フランケンシュタインのような人造人間は優しい心を持っていても結局は人にはなれないと知って人間社会での生活を諦め、誰も見てくれる人もいないまま氷の彫刻を孤独に彫り続ける。そんな寂しさが残る幻想的な話は悪くない。人と友達になりたいがなかなかうまくいかない鬼の話とか、日本にもこのような昔話はあるし理解しやすい。
だが現代において人を殺しておいて警察の捜査はどうなったんだろうとか、その後どうやって生活をしていくんだろうとか、有名人になってんのに事件を起こして行方もわからないままこれでそのまま忘れられるものなのかとか、物語の整合性がかなりいいかげんで緩い。それがゆえに物語の最後の余韻に浸りきれない。残念。ティム・バートンは雰囲気や世界観重視で、あまり真面目に物語を作り上げようという気がないのかな。
全128件中、101~120件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。












