「思ったより王道」エネミー・ライン きーとろさんの映画レビュー(感想・評価)
思ったより王道
いわゆる戦争映画ではなく、戦時が舞台のアクション映画なので注意。
戦時が舞台の映画は時代背景の知識がなければ状況や関係性がよくわからなくなる場合もありますが、今作は雰囲気でなんとかなると思います。私はなりました。
オープニングの曲と連続カットが格好良い。
カメラワークはベタさも感じましたが、私は好きでした。ブレさせたりスローモーションになったり。
不時着の際の女神か天使のような像の映し方も今後の展開を不穏に示唆しているようで印象的でした。
雪山も画面に映えますね。
序盤のアメリカンな明るく楽しい雰囲気が、その後ガラッと変わる。対比がよく効いていました。
主人公は軍人の割に弱気な感じもしますが、応援したくなりますね。
「ここにいるのに!」には感情移入しました。心の中で一緒に叫ぶくらいに。
危機的状況で冗談を言うというくだりが凄く好きなので、主人公とレスリー司令官のやり取りは良かったです。謝るスタックハウスに軽い調子で返すところも。
客観的に見るのであれば、多くの人を救う和平を取るべきに思えます。ですがやはり、危険を冒してでも1人を救おうとするのは燃えますね!仲間を見捨てられないという人間らしさがいい。
ストーリーは思っていたよりも王道でした。王道ゆえにあまり印象には残らないかもしれません。
その分癖はなく、多くの人が楽しめる作品になっていると思います。
コメントする