「イリスは覚醒した・・・」エコール kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
イリスは覚醒した・・・
秘密の地下通路を通って棺桶が運ばれてくるのです。その中には眠った6歳くらいの少女イリスがいた。もしや邪神?などと考えてはいけません。彼女たちは皆純粋無垢な少女なのです。新入生が入ってきたので、リボンの色はそれぞれ昇格。年長者(12歳くらい)が紫のリボンをつけ、新入りは赤色のリボンだ。森に囲まれた学校と5つの寮。一体ここはどこなのか?育てて芸者にする置屋?、『ソルジャー』とか『あずみ』とか『レディー・ウェポン』のように女ファイターを育て上げる地下組織?、それともオペラ座のエトワール養成秘密組織か?などと観客はこの謎の設定に魅了される。
日本人がこんな作品を作ろうものなら、たちまちロリコン性犯罪者としてブラックリストに載ってしまうのではないでしょうか。何しろ幼女、少女、熟女と揃ってますし、終始耽美的な世界観と萌え系コケティッシュによって、ぐいぐい映像に引き込まれるんですから。さすがに水浴びシーンでは子供ばかりだったのでホッとしましたが、年長者のビアンカちゃん(ベランジェール・オブルージェ)のヌードは危険です。DVDが出る頃には闇で取り引きされそうな予感さえします。
映像は独特すぎるし、争いごとなどほとんどない純粋な登場人物。外の世界を体験したいと言って脱走する子もいましたけど、従順さとか服従することの美徳を教える学校ですから、少女たちは皆不思議な学校に慣れてしまいます。
外界とは高い塀で遮断されているのですが、なんとなく『ヴィレッジ』をも思い起こさせる。そのため、ひょっとするとラストには仰天するほどのどんでん返しが用意されているのではとドキドキしてしまうのです。しかし、その期待は裏切られ、水に絡めたバブル映像だけでごまかされてしまう。それに、バレエにしても小学生のお遊戯程度だったし、印象に残るほどの特記すべき映像がありません。1人くらいエロオヤジがステージに乱入すれば面白かったのに・・・