「主役はジーン・ハックマン」ザ・ファーム 法律事務所 jin-inuさんの映画レビュー(感想・評価)
主役はジーン・ハックマン
クリックして本文を読む
ハーバードのロースクールを優秀な成績で卒業した苦学生ミッチ(トム・クルーズ30)は引く手あまた。そんな彼は高額報酬、家と高級車などの好条件につられ、ニューヨークを離れメンフィスの法律事務所へ就職を決めます。学生結婚の妻アビー(ジーン・トリプルホーン29)と共に、夢のセレブ生活を堪能する二人。ところがその事務所はシカゴのマフィアに牛耳られていること、事務所を辞めようとした弁護士たちは秘密保持のためみな殺されていたことに気づくミッチ…。
と、こうしてプロットを書いているだけで力が抜けてくるような陳腐さ。トム・クルーズも半開きの口から白い前歯をのぞかせいつもと全く代わり映えしません。追い詰められたミッチが逆転の切り札とするのが「業務時間の水増し請求」というこれまたせっこい不正。コツコツとそんなせこい小銭稼ぎしなくても、この事務所、十分儲かってそうに見えますが…。
ラスボスとして登場するマフィアの兄弟の造形も陳腐の極み。ただの田舎のヤクザにしか見えず、とても優秀な弁護士たちを手球に取っている悪のラスボスには見えません。子分も連れてないし。
そんな陳腐極まりない本作ですが、唯一観る価値があると思えるのがジーン・ハックマンの演技です。62歳のジーン・ハックマンが30歳の若造トム・クルーズを完全に食っています。特にアビーを口説くシーンは一見の価値あり。人妻役のジーン・トリプルホーン29歳がほんとに口説き落とされています。さすがです。
コメントする