「怖さの正体は、たぶんジンワリと伝わってくる実感にある」ザ・バニシング 消失 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)
怖さの正体は、たぶんジンワリと伝わってくる実感にある
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誰もが経験したことのあるようなささやかなことや後になって考えれば迂闊だったな、というようなことの積み重ねで構成されています。
その効果なのだと思いますが、実はすぐそこにある邪悪は(それはサイコパスかもしれないしテロかもしれない)、いつでもどこでも襲いかかってくるし、一度襲われたら誰も逃げられないのではないか、という怖さがじわじわと迫ってきます、鑑賞後もじんわりと。
『ビリーブ』を観た時に、説得力というのは訴える側だけでなく、説得される側の度量や知識にもよるというようなことを書きましたが、この作品では、何となく信頼できそうな雰囲気の話し方で、追い詰められている相手が一番欲しいものを出すと、外から見てる我々からするとなんでそんなことを⁈という行動を当事者の立場の者は説得するまでもなく、ついついしてしまうのだろう、ということも実感として伝わってきます。
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