「監督交代で更に演出クオリティを上げた」ボーン・スプレマシー かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
監督交代で更に演出クオリティを上げた
ボーン・シリーズ第二作。
ダグ・リーマンが裏方にまわって、今作からはポール・グリーングラスが監督に抜擢。
【ストーリー】
インドでひっそりと暮らしていたボーンとマリー。
だが"組織"の手はまたも彼らに伸び、マリーが殺されてしまう。
ボーンは再び姿を消し、暗殺者に復讐を誓う。
マリーの死と同時にベルリンでも、CIAのパメラが指揮をとっていた全く別の作戦で被害が出ていた。
そしてその現場からはボーンの指紋が検出。
パメラがボーンのデータベースをあたると、トレッドストーン作戦の名前が浮上する。
直後イタリアのナポリ領事館からボーン発見の報が飛び込んでくる。
彼は無造作にそこを訪ね、そして勾留されたという。
ボーンの確保を局員に命じるも、直後ボーンに倒され、携帯から情報を抜かれてしまう。
ボーン殺害命令を受け、パメラは現地へと飛ぶ。
まずボーンのバックアップ要員だったニッキーと面談してトレッドストーンの概要を知り、パメラは彼女をスカウトする。
一方のボーンはドイツで、同じくトレッドストーン計画によって生み出された暗殺者から、マリーを殺したチームの情報を引き出す。
そしてパメラのホテルを割り出し、彼らを罠にかけてニッキーと接触する。
彼女の情報と実際のボーンの動きは矛盾しており、そこにパメラ以外の黒幕の存在を、ボーンは察知する。
果たしてトレッドストーンとはどんな計画なのか。
ボーンの正体とは。
前作に続き、手持ちカメラでのアクション演出はさらに進化し、このボーン・スプレマシーの時点でほぼ完成の域に達しています。
例えばボーン以降、スパイアクションの逃走シーンは歩いて民衆に紛れる方法を取るようになりました。
一作目では名前に触れただけのトレッドストーン計画の中身も、徐々に明らかになって観客をジェットコースターのように引きずり回し、一瞬たりとも気を抜けない工作員たちのドラマと戦いが展開されます。