劇場公開日 1996年6月22日

「金はあるがイタリア系でおつむの弱い夫ラリー」誘う女 arlecchinoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5金はあるがイタリア系でおつむの弱い夫ラリー

2022年10月20日
PCから投稿

メジャーなニュースキャスターになるという野望のために、持ち前の美貌と手練手管でのし上がろうとするスザーン。野望実現のためには、金はあるがイタリア系でおつむの弱い夫ラリー(マット・ディロン)が足かせになる。彼女が選んだ方法とは? アイススケーターの義姉ジャニス(ラリーの姉)と関連したオチもひねりが利いていてなかなか良かった。
おバカ(スザーン製作の若者ドキュメンタリー出演に応募した3人組高校生)役のホアキン・フェニックスとケイシ―・アフレックが若くて初々しい。ニコール・キッドマンは美貌もスタイルも完璧。
事件後のスザーンの鼻持ちならないセルフプロモーションビデオのモノローグ、受刑者ジェームス(ホアキン・フェニックス)とリディア(おバカ3人組の紅一点)がスザーン(と事件)を振り返るインタビュー映像、そして小姑ジャニスがスザーンを語るインタビュー映像。立場の異なる4種の視点から語られるスザーンに関するモノローグをちょっとずつ時系列を変えたシーンに挿入される形で物語を進めていく趣向もなかなかよかった。
スザーンの両親、ラリーの両親を交えてのシーンもスザーンのいやな女ぶりと親同士の反目がバリバリで笑える。加えてこの親たちの関係もそれなりに伏線になってる。
ガス・ヴァン・サント監督、やるね。

arlecchino