最後の戦いのレビュー・感想・評価
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所々面白いのだが。
リュック・ベッソンの若い頃の作品らしいが、物語の設定を知らずに観始めたのでしばらく状況が飲み込めなかった。近未来のフランスで、何らかの理由で人類は声が出なくなった、という状況設定。こういう極限状況でもフランス人は絵を周りに飾り、酒を飲み、貧しい食材でもナイフとフォーク、ナプキンは欠かさない。しかしながら、声が出ずコミュニケーションが出来ないと男同士は殺し合いになってしまう、という話し。不思議な映画だった。正直何が言いたいのかは分からないが、所々物凄く面白かった。髪の毛の多いジャン・レノも見られる。これが日本人だったらどうなるのだろうか?と考えてしまった
登場人物全員が一言も言葉を発しない無言映画。 何のために戦っている...
登場人物全員が一言も言葉を発しない無言映画。
何のために戦っているのかよく分からないが、どこか笑える。
あの地下にある汚い水にはどんな価値があるのかな。
リュック・ベッソン監督の才能あふれる映画
リュック・ベッソン監督の初めての長編映画監督作。
音楽と効果音のみのモノクローム映画で、セリフをすべて排除しながら、これだけの映画を作ることが出来る才能に脱帽の一作。
映像も、様々な驚くようなアングルでのカメラ、構図内での人物配置などのスタイリッシュさが光る。
近未来の物語というのは、割とすぐに判るが、セリフが無い中で「どういう物語?」と思って観ていくと、わずかに生存している人々は皆が言葉を失って、男たちは水や食料を求めて戦いを繰り広げていく…というのが分かる。
冒頭での一人の男がダッチワイフを抱く場面、雨が降って来たと思ったら魚も降って来る場面は爆笑。
また、飲むものや食べるものに困っていても、絵画を眺めて楽しそうにする男を描く辺りは「どんな時でも芸術は大切…」というリュック・ベッソン監督の思いが伝わって来る。
また、男たちの戦いと共に、戦う男と医者の触れ合いはホノボノとしており、緩急つけた演出も見事。
女性もインパクト大。
近未来SF映画…というようなジャンルの映画となるのだろうが、リュック・ベッソン監督の才能あふれる映画であった。
リュックベッソン好きなら
リュックベッソン好きの中心がどこにあるかによるが、私の場合は「グランブルー」「ニキータ」がどまん中であるため、初期作品もみておかないと、ということで鑑賞。白黒の無声映画的な演出は、過去の時代のオマージュ的な意味合いもあるかもしれないが、トリックもシンプルで途中から展開も乏しく飽きてくる。もう少し短編であれば見る側も楽しめるのではないかと思う。ハリウッドの影響が強くなる「フィフスエレメント」以降は、ヒューマニズム、人間性の探求という観点からはエンタメに振りすぎているため、私自身の好みではない。「TAXI」や「96時間」など、スピード感、スリル方向は一般受けすると思うがリュックベッソンらしいか、という意味ではまだ「最後の戦い」はらしさを見出すことができるのでは。
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