劇場公開日 1987年6月20日

最後の戦いのレビュー・感想・評価

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4.0リュック・ベッソン監督の才能あふれる映画

2022年4月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

リュック・ベッソン監督の初めての長編映画監督作。
音楽と効果音のみのモノクローム映画で、セリフをすべて排除しながら、これだけの映画を作ることが出来る才能に脱帽の一作。
映像も、様々な驚くようなアングルでのカメラ、構図内での人物配置などのスタイリッシュさが光る。

近未来の物語というのは、割とすぐに判るが、セリフが無い中で「どういう物語?」と思って観ていくと、わずかに生存している人々は皆が言葉を失って、男たちは水や食料を求めて戦いを繰り広げていく…というのが分かる。

冒頭での一人の男がダッチワイフを抱く場面、雨が降って来たと思ったら魚も降って来る場面は爆笑。

また、飲むものや食べるものに困っていても、絵画を眺めて楽しそうにする男を描く辺りは「どんな時でも芸術は大切…」というリュック・ベッソン監督の思いが伝わって来る。

また、男たちの戦いと共に、戦う男と医者の触れ合いはホノボノとしており、緩急つけた演出も見事。
女性もインパクト大。

近未来SF映画…というようなジャンルの映画となるのだろうが、リュック・ベッソン監督の才能あふれる映画であった。

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たいちぃ

3.0リュックベッソン好きなら

2019年1月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

難しい

リュックベッソン好きの中心がどこにあるかによるが、私の場合は「グランブルー」「ニキータ」がどまん中であるため、初期作品もみておかないと、ということで鑑賞。白黒の無声映画的な演出は、過去の時代のオマージュ的な意味合いもあるかもしれないが、トリックもシンプルで途中から展開も乏しく飽きてくる。もう少し短編であれば見る側も楽しめるのではないかと思う。ハリウッドの影響が強くなる「フィフスエレメント」以降は、ヒューマニズム、人間性の探求という観点からはエンタメに振りすぎているため、私自身の好みではない。「TAXI」や「96時間」など、スピード感、スリル方向は一般受けすると思うがリュックベッソンらしいか、という意味ではまだ「最後の戦い」はらしさを見出すことができるのでは。

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たく