ぼくの好きな先生(2002)のレビュー・感想・評価
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濃密な社会の暖かさと息苦しさ
2002年、フランスの片田舎で3歳から11歳までの13人の子供達が一つの教室で学ぶ学校の日常を描いたドキュメンタリーです。
こんなにも極端な複式学級って昔の日本でのお話かと思っていたら、21世紀のフランスにまだあったんですね(ちなみに、日本では3学年以上の複式学級は、1974年に廃止されています)。様々な年齢の様々な個性の子供らが一緒にいるのですから、そりゃあ先生は大変でしょうね。喧嘩している子供を宥めねばならないし、勉強に身の入らない子供はフォローしなければならないし、思春期を迎えつつある子供の扱いも難しくなります。
でも、来年定年を迎える先生は、「自分は教師に向いていると思うし、楽しかった」と語るんですよね。現在の日本の様な細かなグチャグチャした雑音のない教員生活は喜びも直接感じる事が出来るのでしょう。そして、教室全体が一つの家庭である様な学校で学んだ子供らはそりゃあ都会の子供とは全く違う人間になるに違いありません。でも一方で、そうした濃密な社会であればこそ、「早く都会へ出たい」という思いも募るのかも知れません。
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教育の原点
こういう映画は、かつて日本が得意としていたんだよなぁとしみじみ思う。その映画が何だったのかさっぱり思い出せない。子供と同じ高さの目線、一緒に考える、教育の原点とも言えるこの先生の姿勢が素晴らしい。わざとらしく泣ける場面を用意していないところもいいですね(この辺りは日本映画と違うな・・・)。しかし、私は日本人!卒業式で思いっきり泣きたいと、ちょっとだけ欲求不満。
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