劇場公開日 2001年1月20日

アヴァロン(2000) : 映画評論・批評

2001年1月5日更新

2001年1月20日より渋谷東急3、丸の内シャンゼリゼほかにてロードショー

ジャパニメーションの雄、押井守の“実写”最新作

押井守監督の実写映画である。全編ポーランドで撮影されており、クルーの多くや出演者も現地の人間を使っている。ただ全編の90%に対し、日本でのポスプロ作業でデジタル加工が行われており、色彩や質感が独特のものになっている。この作品の場合、ゲームの中の世界という設定であり、まさにデジタルシネマとしか呼び様のない、独特のビジュアルを生み出すことに成功している。作業はまず35mmで撮影し、これをスキャンしてデータ化し、色彩調整やフィルタリング、エフェクト、合成などを施し、再びフィルムに変換している。使用した画像加工システムは、「ピッチブラック」(99) や「ザ・セル」(00) にも使用されたドミノである。これらの作業は、古賀信明がVFXスーパーバイザーを務め、林弘幸がデジタル・アートディレクターを担当した。面白いのは実写でありながら、「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」(95) や「天使のたまご」(85)、あるいは「人狼 JIN-ROH」(00) など、押井氏のこれまでのアニメーション作品を連想させる画面が多いことだ。それだけ自分の作りたい世界のイメージが、明確だということだろう。逆に言えば映像作家としての、限界も見えてしまった気もする。

(大口孝之)

関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る
「アヴァロン(2000)」の作品トップへ