「休戦できるなら止めちゃおう」戦場のアリア kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
休戦できるなら止めちゃおう
第一次大戦下のクリスマスに実際に起こった物語。バグパイプで盛り上がるスコットランド兵たちをよそに、フランス兵は偵察を送る。ドイツ軍の塹壕ではクリスマスツリーが飾られるのだ。ニコラウスが「きよしこの夜」を歌い、スコットランドのバグパイプが伴奏をつける。やがて1日限りの休戦を提案する両軍だった・・・
前線各地で英独仏の兵士が親交を結んだ。イブだけではなく、翌25日にも遺体を葬ったり談笑したり、サッカーに興じたりと奇跡は起こったのだ。司令部の意志に反して、前線の兵士はあくまでも人間的。激しい戦争の中でのひと時の休息ではなかったようだ。敵が悪魔であるかのように攻撃を続けるのは敵を知らないから・・・相手も同じ人間なのだと彼らは知る。国のために無理強いされているだけの一兵卒なのだから。
聖夜を交歓するシーンがメインになる映画だと思っていたけど、ちょっと外れてしまった。英独仏の言葉が飛び交い、意思疎通できる者もいれば、言葉が全く通じない兵士もいる。キリスト教というひとつの宗教のおかげかもしれないが、現代の異宗教国家の戦争だったらどうなるんだろう?安息日に攻撃する酷い奴らもいることだし・・・
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