「自由と不自由」青い春 ゆなさんの映画レビュー(感想・評価)
自由と不自由
最も自由でいられ、何にも支配されることのない素晴らしい時間。親や教師などの大人による保護や管理から卒業し、しかし社会という枠組みに組み込まれる前という、特殊な時間。だからこそ青年たちは、初めて真の不自由を知る。
何を選んでもいい。何を捨ててもいいし、何を追いかけてもいい。何と戦ってもいいし、何を愛してもいい。だからこそ彼らは知るのだ、「自分は特別な人間ではない」ということを。
自由だからこそ突き付けられる不自由。選べるからこそ思い知らされる自分。特別ではない。でも特別でありたい。それに気付いたとき、自由と不自由の狭間で、青年たちは何を選ぶのか。特別であることを諦める者もいれば特別であるためにすべてを捨てる者もいる。
Thee Michelle Gun Elephantの楽曲が、決して素晴らしいだけじゃない、鬱屈とした「青い春」と絶妙なマッチングを見せていた。
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