「青木に気付けたか」青い春 ゆうせいだおさんの映画レビュー(感想・評価)
青木に気付けたか
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九条の進路がどうなっていくのかばかり追うように見入ってたのに思いもよらない青木の行動で物語が終わり、俺には青木をどうすることもできなかった現実を突きつけられて苦しくなった。あの最後の瞬間ようやく青木が暴れる魂を孕んでいたこととそれの正体をすこし知った。ベランダゲーム終わりに振り返ってみせた顔、机の絵はなんだと聞いても答えてくれず冗談めかしていた顔、黒板に靴を蹴飛ばし見向きもされず固まったときの顔、いろんな顔を回想し後悔でいっぱいになる。何をどうしようとしてもどうにもならないどころか、九条からよりかけ離れた存在になっていく実感が常にあったであろう散髪以降の青木の心がほんとうにいたたまれない。最後の最後まで青木は九条に応答を求め、ようやく気づいたころには遅かった。ほんとうに悲しくて仕方ない。無視してたわけじゃないんだけどな。
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