劇場公開日 2001年5月3日

「現実と妄想の狭間で狂気が滲みだす」アメリカン・サイコ shantiさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0現実と妄想の狭間で狂気が滲みだす

2021年2月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

興奮

どこまでが現実でどこまでが妄想なのか、境界線が曖昧なままストーリーは進む。名刺のデザインの優劣で殺しを決行した辺りから、主人公の分裂に拍車が掛かっていったようだ。
クリスチャン・ベールの狂気に満ちた演技はジャック・ニコルソンにも引けは取らない。一流、それも超一流でなければ自尊心を満たすことが出来ない。自分というものを外からの肉付けで作り出すエリート意識の歪みを上手く描いている佳作であり、素晴らしいゴア映画でもある。

shanti