劇場公開日 2005年7月30日

「動機が弱い」亡国のイージス ビン棒さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5動機が弱い

2024年5月23日
PCから投稿

まあ、クーデター物としてはそこそこだろうか
前半はテンポいい展開なのに、後半はたっぷり時間をかけた寸劇で
緊張感の糸が切れてしまい、間延びした感じだった。
それ程ゆっくり経過してたにもかかわらず、終盤では秒読み段階で
攻撃命令をキャンセルできるし、船も沈没という形で止めることが
できるし、都合のよさに呆れるほどだった。

さて、物語の背景の動機について言えば、とても違和感がある。
現状を憂い、変えたいと考える自衛官がいたとしても、180度方向が
異なるテロで実現しようと考えるとは、想像がつかない。

間違ったことが許せないから、全て破壊してやる。
というのでは、思春期にありがちな幼稚さを感じてしまう。

たとえ脅しと考えていても、要求が通らずに詰んだ場合の選択肢に
大量殺戮を実行する可能性がリスクとしてあると考えると、とても
計画を実行できないと、おとなは 考えるのではないか。
また、息子の死によって副長が血迷った結果騙されたとしても、
それに付いてゆくマヌケな部下がいるとは思えない。

まだ、金目当ての犯罪集団による企てだとした方が納得できた。

ビン棒