「いま見てもやはり比類ない作品。」ゴーストバスターズ(1984) image_taroさんの映画レビュー(感想・評価)
いま見てもやはり比類ない作品。
公開当時小学生だった私が父にねだって渋谷の映画館に連れて行ってもらって観た、洋画として初めて映画館で見た作品であり、映画好きになったきっかけの作品であるが故に、思い入れが半端ないのだから、冷静にレビューできないのは承知の上。だが、リブート版を観て気付いた本作の比類なさについては記しておきたい。以下、ほとんどがリブート版に書いたレビューの引用。
まずひとつめ。今作もリブート版もオカルトを扱いながらどこまでもコメディであらんとした作品であることには違いないが、リブート版が随所に散りばめられた「おふざけ」によって笑いを取ろうとしたのに比べ、今作はどこまでも「おふざけ」を回避して登場人物たちの一生懸命さが観客の笑いを誘っていたこと。
ふたつめ。どちらもエンターテイメントであることに徹したことは共通するが、リブート版が「楽しい・面白い」というレベルにとどまり、今作がキャラクター達への「親近感」を感じさせたり作品自体の「ほっこり」とした包まれるような雰囲気が「面白い・楽しい」といった感想を超えてしみじみとした印象を観るものに残し、「幸福感」さえ感じさせてくれること。
上記2点は、おそらくは監督アイヴァン・ライトマンの他の作品を観ればそれが作風であって、彼のどこまでも優しい描き方が作品ににじみ出ており、エイクロイド&ライミスの脚本も大いにそれを支えたからであろうか。
はてさてオリジナルシリーズの正当続編といわれるライトマン息子監督による「アフターライフ」がどんな出来栄えになるか、興味津々であり楽しみで仕方がない。
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