「【”大義のために、下部組織を消すCIAの闇”序盤からラストまで、スリリングな雰囲気が続くサスペンスアクション。】」コンドル(1975) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”大義のために、下部組織を消すCIAの闇”序盤からラストまで、スリリングな雰囲気が続くサスペンスアクション。】
■雑誌、書籍の情報分析を行い、CIAの作戦が妥当かどうかを調査するCIAの下部組織、アメリカ文化史教会を武装した男たちが襲い、分析官たち6人を機関銃で射殺する。
偶々昼食を買いに行っていて難を逃れたコードネーム“コンドル”のジョー・ターナー(ロバート・レッドフォード)は、CIAの上司ヒギンズ(クリフ・ロバートソン)に連絡し保護を要請する。
だが、指定した路地に行くと顔見知りのサム(ウォルター・マッギン)が待っていたが、情報部のウィクス(マイケル・ケーン)がサムを射殺し更に彼をめがけて発砲する。
ターナーは通りかかったキャシー(フェイ・ダナウェイ)を脅し、彼女の家に隠れる。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・冒頭の、殺し屋(マックス・フォン・シドー)達による機関銃乱射シーンから、ずっとスリリングな雰囲気が継続する。
それは、ジョベアと呼ばれるマックス・フォン・シドー演じる長身面長の殺し屋の存在感と、仲間であるはずのCIAの上司ヒギンズや、その上位層と思われる老人たちの姿が不気味だからである。
・徐々に、何故に自分達が狙われたかを悟って行くターナーの切ない表情と、彼に強引に週末の恋人との旅行を邪魔されながらも、彼の善性に気付いて行くフェイ・ダナウェイ演じるキャシーが、彼を慰める様も良い。
<全てを報道機関に告発したターナーを、あくまで雇われ殺し屋であるジョベアが、彼の腕を認め、その行く様を予言し、”誰にも束縛されない、この仕事は良いぞ。一緒に来ないか?”と誘うシーンは、組織に属する者であれば、思わず頷いてしまうシーンである。
今作は”大義のために、下部組織を消すCIAの闇”を描いた作品なのである。>