28日後...のレビュー・感想・評価
全46件中、1~20件目を表示
「もや」のかかった世界。
○作品全体
「もや」が印象的な作品だ。
ジムが病院で目覚めて無人のロンドンを歩いている間、世界がどうなってしまったのかわからないまま。この異常な街の風景が、そのまま世界が「もや」に包まれた状況を象徴する。
セリーナたちと出会ってからもその状況はほとんど変わらず、なぜ世界がこうなってしまったのか、そして救いはあるのかわからないまま。それを表徴するようにジムたちの手前には雨が伝う窓ガラスやモザイク調の窓が置かれる。ジムたちの前に立ちはだかる「もや」のようだ。これは終盤にジムと封鎖隊が戦うシーンで「もや」がかかる立場が逆転していて、ジムが封鎖隊に「もや」をかける側になっているのが面白かった。
封鎖隊の館を脱出して、丘の上で暮らす3人のシーンでは逆に明度が高い。それまでの「もや」が少し晴れたような印象で幕を閉じた。3人で過ごす空間が理想的に描かれているあたり、ひょっとすると「もや」の役割は世界にかかった「もや」ではなく、人々の不安を顕在化する役割だったのかもしれない。そしてその不安は感染者の血のように伝搬され、人を変える…感染者を殴り殺したり、同僚を鎖で結んだり、女を襲う…といったような。
イギリス国外はどうなっているのか、イギリスはどうなるのか、病原菌のワクチンは完成するのか。そういったマクロな部分に描写を割かなかったのは人々の不安の感情にカメラを寄せたかったから、なのかもしれない。
○カメラワークとか
・様々なレンズを使っていて、「揺らぐ世界」を演出していた。レンズを使った極端な歪みや明度、ぼかしはダニー・ボイルの持ち味の一つ。
・ビルが腹を刺されて気を失うところの空と地が反転し、「HELL」と書かれた緑の丘が見えるカットは、「正気でない人物が見ている景色」として不気味な感じが印象に残る。『トレイン・スポッティング』でラリった景色を描いたダニー・ボイルの腕が活かされてる、ような気がする。
・封鎖隊が作ったバリケードのところで館を逃げ出したビルと封鎖隊が衝突するシーン。上手側へ走る兵士に合わせてパンするカットで、車の前に隠れたビルをパンのスピードはそのままに映すのがかっこよかった。第三者の視点ではビルがいる、ということがわかるが、兵士はわからない。だからビルを無視したようなパンワークになる。ビルの心象に寄ったカメラにしないことで、本気で殺そうとしている印象付けにもなっていて面白かった。
○その他
・ビルの精神的な成長(順応?)が急な印象があった。ハンナたちが住むマンションの階段を登りきれないあたりまでは戸惑う主人公だったけど、そこからは妙に腰が座った登場人物になってしまったな、と思った。感染者の豹変とかけて、状況によって人は変わる…みたいな意味として受け取った。ストーリー的に見ればセリーナと役割を交代した、とも思えたけども。
パンデミック映画、いわゆるゾンビもの映画の中でもこれは秀作
ダニーボイルという話題作を数多く世に送り出す監督の作品の中でも特に好き
王道といえば王道だがテンポの良い展開とその疾走感、感染者の文字通り走り抜ける様は恐怖そのものでリアリティを感じさせる
そのスリルと短いが確かな平穏がある場面との緩急もリアリティと恐怖を増幅させており心が掴まれる
パンデミックものは数多くあれど、ここまでアトラクションとして完成度の高く心地良く終わる映画はなかなかない
まぁまぁ
最初は怖かった。感染者が陸上選手並みの足の速さで追いかけてくる。中盤からはほとんど感染者はメインではなくなり家族と仲間の物語になっていった。終盤は軍人と主人公たちの戦いに。お父さん役の人が感染してかわいそうだったが、感情移入できず…。もう少し娘役が幼かった方が面白かったとおもう。後半スピード感があまりなかった。軍人たちが仲間の感染した軍人をペットみたいにしていたところは良かったと思う。ラストがハッピーエンドとデッドエンドがあった。ハッピーエンドの方がしっくりとくる。
2024/08/14
主人公がまさかオッペンハイマーだなんて、、初めてのキリアンマーフィ映画は今作だった。びっくり。キリアン主演ドラマ「ピーキーブラインダーズ」とってもオススメです!!
TVM?
ホラーでも何でもなく単なるヒューマンドラマ。ウォーキングデッドと走るゾンビの先駆け(?)かなんかは分かりませんけど、感染物をベースにした人間ドラマですね。
まとめサイトか何かではゾンビ映画の中でも評判が良く、今まで観てこなかったので観てみましたが、非常にガッカリ。。ダニー・ボイル監督作品だから…トリアー監督スタッフの方がカメラ監督してるとか…のプラスバイアスかかって観ても、自分には全く面白くない。
そしてあのたまに良くあるTVM独特な画質、画面のフィルターは何なんでしょうかね。再生した時点で最初から最後まで観てるのが苦痛でした。調べたところデジタルカメラだとか。
軍隊がベースになっているところは死霊のえじきを参考にしてるのかな。私にはウォーキングデッドも観るに堪えない作品だったし、いくら周りの評価が高いとしても自分にはいらない作品でした。
ゾンビと人間ドラマって、方向性的に結びつけやすいんだね。日本映画の、好きな異性が何らかの病気に罹っている感動恋愛映画と何ら変わりない。好きになった女とか御多分に洩れず死んじゃうし。
寺沢武一かよ。
DVDゲットシリーズ110円。夏はホラー。 目覚めると誰もいないロ...
DVDゲットシリーズ110円。夏はホラー。
目覚めると誰もいないロンドン、よく撮影したもんだ。走るゾンビ、速い、怖い。
最初の犠牲者は誰だ?考えるヒマもなく、ワオ。
次の犠牲者は予想通り。しかしやけに生存者増えたぞ、どうなる?
なるほどそうきたか、怖いのは人間ってやつですね。もはや誰が感染者か分かりません(笑)
なかなか深く面白かった。
ゲットしたDVD、特別編とあるが、何が特別か、さっぱり分からず(笑笑)
当時はゾンビ物のヴァリエーションとは全く思ってなくて
劇場公開時鑑賞。ダニー・ボイル+パンデミック物、ということで行った。後からゾンビ物と捉えられているらしいことを知ってびっくりした。だってアンデッドじゃないし。まあ言われてみれば確かにロメロゾンビを思わせるようなところもあったり。でも当時は人のいない街(ロンドン?)や、感染者のダッシュの速さに驚いてた。
後年DVDで別バージョンのエンディングも観たが、HELLOエンディングがやはりしっくりくる。
若かりしキリアン・マーフィーとナオミ・ハリスにブレンダン・グリーソンまで。
それでも『28週後』が製作されるとは思ってなかったけど。
忘れられない作品になりました
ダニー・ボイルの久々に英国を舞台にした作品。
もう良い感じにもううろ覚えだったこともあり、何と無くレンタルしました。
ゾンビパニックと思いきや、すぐさま誰もいない世界へ。
この色々なことを想像させるスタートは、今観ても実に良い。
それと楽曲の押さえ方はさすがボイルですね。
感染者対人間と思いきや、中盤からは人間の内面が露呈した争い。
嫌な感じがありますが、そのフックが上手くより作品に引き込まれる感じでした。
終盤の少佐を襲わせるトンデモギミックは、いかにもボイルらしいアイディア
で面白い。
そんな終始ドロっとした展開でしたが、最後は希望を示した心地良い終わり方だった。
でもエンドロールの後のトゥルーエンドの方が“らしかった”ですね。
改めて、アイディアに溢れたとても面白い作品でした。
それとこのタイミングで何なのですが、鑑賞その数日後コロナに感染しました。もちろん現在は回復しています。
そんな事もあって、何だか忘れられない作品になりました。
どうか皆様もより一層お気をつけください。
タイトルなし
ダニー・ボイル監督ということで見たが…。
主人公たちのスーパーマーケットや野宿での暢気な行動に違和感を感じる
終盤の感染していない人間の怖ろしさも、感染拡大後4週間しか経っていないのに、とってつけたようで納得感がない。
オチもなく、気分の悪さだけが残った。
くディズニー+で鑑賞〉
キリアン・マーフィのヌードにもびっくり
最初はまるでバイオハザードの続編であるかのような展開。ハラハラさせられた。
「閉ざされた森」を見た後だったが、ここでも「殺しあうのが人間の本能」という言葉が・・・この台詞のあたりから吐き気がしてきた。そうではない!と主張する主人公がほしかったのに、見事に期待を裏切ってくれましたね。(これで俺の評価はぐっと下がる、やはりイギリスもアメリカと同じか?)
音楽ではストーンズがあったり、ジミヘンがあったり、綺麗な「アベマリア」があったりと効果的に使われてました。最後に別バージョンのエンディングがあったけど、これって観客がひいてしまわないかい?
【2003年10月映画館にて】
タイトルなし
バイオハザードほどゾンビの怖さ、クオリティもなく、所々ゾンビがいない所で暮せばいいのにと疑問も湧く。スーパーマーケットのシーンだったり緊張感もない。後半はゾンビより人間の方が凶暴で恐ろしいと描いているが、それほど伝わってこない
エンディングの真意と胸クソ悪い後半
前半は良かったです。
馬の家族のシーンとか和やかで美しかった。
若干おかしくない?って思うシーンもありましたが
(・国中がパニックになってる割に街が荒れてなかった
・途中で寄ったスーパーが商品充実しててしかも電気ついてた?
・高速道路に乗り捨てられた車とか皆無
でも、後半で、
助けてくれた軍隊が女性陣を性の対象として要求してきたところに嫌悪感。
窮地に立たされた時の人間の欲っていう、描きたい意味はわかるけど、
私には胸くそ悪い映画っていう後味になってしまった。
あと、エンディングについて。
1回目見たときは存在も気づかなかったけど、他の人たちのコメントで2パターンのエンディングがあると知り、エンディングだけ再度見直してその真意に気づきました。
HELLOエンディングで、主人公が目覚める直前に病院のシーンがちょっとだけあります。
でも意味不明なので見落とされがちですが、
あの病院のシーンの続きがエンドロールの後にある本当のエンディング。
これは私の推察ですが、HELLOエンディングは死にかけて意識が遠のいていく主人公が見た最後の夢。
だっておかしいじゃないですか。
家の中にいても突然襲ってくるゾンビ達がいるのに、何の対策もされてなさそうな家に避難している。
しかも飛行機にメッセージを送って、希望をもたせる終わり方。
しかも演出がなんとも爽やか。
これまでの流れとは打って変わって晴れやか過ぎるんです。
それで一つ目のエンディングで見終わった場合、最後が晴れやかなので気分良く終われますけど。
実際は、エンドロールの後のエンディングの通り、何があろうと生き抜かなきゃならないのよ、っていう話なんだろうなと思いました。
ゾンビ好きには外せぬ逸品!
最初の病院から抜け出すシーンは『ウォーキングデッド』で親子と出会ったマンションでは『ワールドウォーZ』を、最後らへんの基地では『ハイスクールオブザデッド』を思い出しました。
他のゾンビ映画に大きな影響を与えた作品と感じ、最後まで楽しむことが出来ました!名作!
二階から目薬
走るゾンビの全力振りが印象に残る。
キャッチーなシーンも多く、「バイオハザード」とは違う意味でゾンビ映画を見慣れてない層に食い込んだ作品と言える。
DVDでの鑑賞でラストシーンが2種類あるのを知ったが、他の人はどっちが好みだろうか?
ゾンビと表現しているが他のゾンビ映画のゾンビと違い死体がエネルギー無しに動いているのではなく、疲れはてて動けなくなっている姿を見せたりとゾンビの新境地を開拓した感がある。
ゴア映像もあるしちゃんとゾンビ映画なのだが、スタイリッシュさが滲む映像が多くちょっと美しさすら感じてしまう。
その後「28週後」が出来て、次は「28ヵ月後」か?と思っていたがどうなったのだろう?
ただ冒頭類人猿の研究施設に突入した奴等を見るに「人の話は聞く」と言う事と事を成すには下調べと情報は必要ってのがよーく解る。
ははは
なんとまあ。
低予算で作られたんですかね?
低予算なりの良さはあり。
だけど、
「血が危ない」ってことなのに
ゴーグル付けてない。
ゴーグル着けないで感染者叩き殺すって、、笑
顔に血飛んでるし。
ハンナ親子が最初に登場した時には
お父さんゴーグル着けてたのに、
未知の土地への道中という
本来緊張するであろう場面でゴーグルなし。笑
1滴の血でお父さん殺したかったから
ゴーグルの矛盾に目をつぶったのかな。
途中からの主人公の豹変ぶりにもびっくり。
軍人がヘナヘナになる中、
お前はコマンドーか!笑
超人的な体力と忍者のような身のこなしで
森、屋敷内、屋根の上を飛び回り、
映画中最恐の殺し方で兵士をやっつける。
そして血だらけのままディープキス。笑
血ぃ危ないって。笑
精神に作用するおクスリが出てくるあたり、
トレインスポッティング引きずってるっぽく見えてきたり。
そしてあっさり終了。
ナゾのエンディング。
あれ?この「もしも」終わりって何?
誰かが死んでも生き残った人間が、
ハッピーエンドの場合と同じように頑張るよ、ってこと?
(観賞後調べたら、別エンディングなんですね。
ふわふわした映画だなぁ)
全体に、夜中に流れる映画の雰囲気とグレード。
途中のトンネルで健康な人間どもの追跡を諦める感染者の演技も中途半端だったしね。
(カットかかって気を抜いた瞬間を使ったような…)
軽い気持ちでどうぞ。
シナリオ学校の生徒が書いた作品なら、いい点がもらえる
ありきたりなネタにありきたりなエピソードをつなげてなんとか最後まで持たせたいという感じがする
途中かなり退屈して1時間経ったあたりが一番つらかった.もう見るのやめようと思ったけどもアメリカでは点数が高かったので我慢してみた
結局見終わって修行を終えた修行僧の虚無感のようなものを感じた
しかし強引とはいえクライマックスのところはしっかり盛り上がったので脚本家はプロフェッショナルレベルの仕事をしたとも言える。プロとしては赤点よりもちょっと上程度だが・・・
そうならないで!
2002年に劇場で観てます。再度DVD鑑賞。
実験用のチンパンジーを助けるための動物愛護家
実は感染阻止の実験。助けたとたん襲われ、結局殺す!
しかし感染。28日後病院で気付いたジムは、荒廃したロンドンを見て呆然とする。ダニーボイル監督
キリアンマーフィー ナオミハリス ハンナ役のミーガンバーンズは、可愛いかったなあ。引退したのかな?
今のコロナ感染もこうなると恐ろしい。
人を信じられない世の中に突入し、人類は、自滅するのか?絶対にいやだ!
コロナ騒動の真っ最中に
ゾンビものというより社会派な感じ。
たぶん今がコロナ騒動の真っ最中だから、感じ方も違うのかも。
感染もそうなんだけど、極限状態に置かれた人間も怖いよねっていう。
特に終盤の、主人公が感染したと誤解されたシーンが良くって
この作品のメッセージ性を笑いのオブラートでくるんだものだったと思う。
ラストシーンの「HELLO」も良いセンス。
ここから助け出して欲しいっていうより、外の世界とつながりたいっていう
主人公たちの心理的なフェーズが変わったことをすごく印象付けたと思う。
全46件中、1~20件目を表示