「もっともオリバー・ストーンらしくない傑作」ワールド・トレード・センター Kadwaky悠さんの映画レビュー(感想・評価)
もっともオリバー・ストーンらしくない傑作
今日(2006/10/14)の毎日新聞の夕刊に載っていた映画評は
オリバー・ストーン監督の「ワールド・トレード・センター」
そんで、筑紫さんのNEWS23でも同作品が、
それもオリバー君のインタビュー付きでありまして、
で、ぼくはというと、NTTフレッツスクエアで当たった
映画のチケットで、まさに明後日観にいく予定だったのです。
なんて、まさにタイムリー。
ところで、この映画について、往々にして
オリバー君らしくないと・・・
筑紫さんなんかオリバー君に対して愛国心的なんて
ありえないコメントしてる。まあ、皮肉ってるんだけど・・・
でもね、「ユナイテッド93」が酷評されるぐらい
911はまだリアルな出来事としてアメリカ人には残ってるんだと思うし、
そこに来てあえて映像化するとしたらそうなのかもしれない。
そういう意味では、この映画は911をリアルに描いた
愛と勇気と生をテーマとした作品だと観る前から豪語する。
そうして、観終わっての感想は豪語したとおりだった、というかそれ以上かも。
今回オリバー・ストーンは反米も愛国心も見せず、
ただひたすらあの911の出来事をありのまま見せようとしていた。
そこには、生きること、生き抜くことのひたむきさと、
助けたい、なんとしても助け出したいという人間愛だけが充満していた。
オリバー・ストーンはあえて怒りを抑え、冷静に911を描くことに成功したと思う。
だからその実話に基づく物語は、ぼくら鑑賞者の心を掴んで離さなかった。
もっともオリバー・ストーンらしくない映画だが、彼の久々の傑作だと豪語しよう。
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