ソードフィッシュ : 映画評論・批評
2001年11月1日更新
2001年11月3日より丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系にてロードショー
予測不能の事態が続出! 振り回されてクラクラ
「恋する遺伝子」を見て以来、「X-メン」とは段違いのクールなヒュー・ジャックマンにのぼせっ放し。セクシーだし、クールな表面の下に優しさを隠しているのがたまらない。そのヒュー様の出演作だもの、まっ先に見ましたよ「ソードフィッシュ」。この映画の彼は前科一犯のハッカー。娘の親権を取り戻す裁判費用を稼ぐため、ヤバい仕事を承知でギャングのボスに雇われる。娘のために命をかけるヒュー様もステキ!
と、ところがその上を行く超魅力的な男がいたのだ。それはなんと、ボス役のジョン・トラボルタ。いつもは人のいいトラちゃんが、目的のためには平然と仲間を殺す悪人を、エキセントリックにニヒルに演じて、驚きのカッコ良さなのだ。
ボスの狙いは、麻薬取締局が極秘作戦で不当にゲットした95億ドル。これをコンピューター操作で戴いてしまおうというのだが、もちろん、そんな単純な泥棒で終わる話ではない。予測不能の事態が次々と起こる上に、トラちゃんの謎の行動に、ヒュー様も私たち観客も振り回されてクラクラ。ヘリコプターがバスを釣り上げてしまうクライマックスから驚愕のラストへ、たっぷり3本分の面白さが詰まった映画ですゾ。
(森山京子)