ヴァン・ヘルシング : インタビュー
大ヒットした「ハムナプトラ」の2作は、「スコーピオン・キング」というスピンオフをも誕生させ、このシリーズで既に“ハリウッドのヒットメーカー”的な印象があるスティーブン・ソマーズ監督。その期待に応えるかのように、今度はユニバーサルのモンスターを集結させた映画を作り上げた。こうなると“モンスター映画専門”とも思えてくるが……。本作のプロモーションで初来日を果たしたソマーズ監督に、そんなところを聞いてみた。
スティーブン・ソマーズ監督インタビュー
「次は何か小さいモノを撮りたいと思っているんだけど…」
編集部
――怪物モノはもともと好きなんですか?
「怪物モノというよりも、魅力的で偉大なキャラクターが好きなんだ。ハックルベリー・フィンもそうだし(注:ソマーズ監督のデビュー作は、93年の『ハックフィンの大冒険』。主人公のハックルベリー・フィンを演じたのは、当時まだ子役だったイライジャ・ウッドである。日本未公開)、もちろんドラキュラ、狼男、フランケンシュタインもそうだ。普通では考えられないような奇想天外なキャラクターだからね。ただ、さすがにこういったジャンルが連続しているから、他の何かをやりたいと思っているところだよ」
――ユニバーサルのモンスターが集結するという映画ですが、企画はスタジオから?
「いや、私が自分から考えた企画なんだ。『ハムナプトラ2』を終えて次に何か小さい作品をやろうと考えていたんだけど、ある日、何気なくオフィスに貼っていある昔の映画の――ドラキュラと3人の花嫁が描かれている――ポスターを眺めながら、『こんな綺麗な3人の花嫁がいて、しかも400年間ずっと一緒なら、男は何をするだろう?』と考えていたら、『絶対、子供がたくさんできるだろうな』と(笑)。そこから映画のアイデアが膨らんでいったんだ。で、スタジオにその企画を持っていたら、『もっと小さい映画をやりたいんじゃなかったの?』と言われたけどね(笑)」
――本作のためにたくさんのホラー映画、モンスター映画を観たそうですが、具体的に一番好きなのは?
「やはりミイラ男だね。でも、それぞれに好きなところがあるんだよ。フランケンシュタインは、一番いい雰囲気を醸し出している映画だし、狼男の映画はアイデアが最も奇想天外だよね」
――ミイラ男を「ヴァン・ヘルシング」に登場させようとは?
「そこまでは考えなかった。そもそもこの映画は、ドラキュラ、フランケンシュタイン、狼男というのが、19世紀後半という同じ時代に、同じ地方(東欧)で活躍していたから成り立っているんだ。そこにミイラ男が出てくると違和感が出てしまうだろう?」
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