「鬱」めぐりあう時間たち ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
鬱
1920年代、1950年代、2000年代と時代を交差する作りで、3人の女性の人生を描いていく物語。イギリス映画らしいくすんだフィルムも鬱々とした内容にマッチしていました。
彼女達が持つ「憂鬱」は、どんなに幸せに「見えた」としても他者に分かるものではありません。そう家庭を持ち、子供を持ち、仕事を持ち、経済的に恵まれていたとしても。
子供を持ったことに対して「幸せな女性ね」と言われ、微妙な表情をするローラ。数十年後に同じセリフをクラリッサに向けていうローラだが、クラリッサもまた眉をひそめて怪訝な顔をする。
この様に生に対して前向きになれない感情が多く含まれているので、分かる人にしか分からない哲学性があります。前向きさは意味を成しません。
「すべてのことがくだらなく感じるの」
「この先もっと幸せが訪れると感じた瞬間こそが最も幸せ」
「人生を奪われたのよ」
「人生から逃げたまま平和は得られないわ」
鬱々とした中でも人生を諦めずに、自己を突き抜ける女性達に、なまじの前向きさよりも大きな何かを貰えた気がします。
それにしても、ニコール・キッドマンは誰だか分からないです。女優凄い!
ありがとうございます。分かりにくい話ですが、凄く奥が深い話の様ですし、女性必見の映画の様です。オペラを見て分かりました。ちょっと鑑賞金額がかさみますが、この映画がスッキリと理解出来ると思います。すみませんでした。
ヴァージニア・ウルフとローラの関係を教えて貰えませんか?ローラの人生やクラリッサ達の人生ってヴァージニア・ウルフが小説の中で考えた人生なのでしょうか?
兎も角、自死する行為を逆に受け取るって考えも成り立ちますね。なるほど。少し納得しました。
明日はこの映画のオペラを見に行きます。映画が難解だったので、少し不安です。
夜分遅くすみませんでした。