「閉ざされた場所で何が出来るか」ターミナル(2004) ぽよのすけさんの映画レビュー(感想・評価)
閉ざされた場所で何が出来るか
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空港という閉ざされた空間の中で、ヴィクターが“希望と誠実さ”を手放さずに生き抜いていく物語。
法を犯さず、与えられた状況を受け入れながら、レストランのような空間を作ったり、恋のキューピッドになったり、一日一日を丁寧に楽しみながら暮らしていく姿がすごくよかった。
目的は、亡き父との約束を果たすという、派手さは全くなく、とても静かで個人的なもの。それでも彼は言葉も通じない中で努力を重ね、それをまったく見せず、気づいたら英語もぺらぺら。背中で語る熱い男だ。
ただ正直、自分だったらあの状況、無理。暴れまくって空港飛び出してると思う。
だからこそ、ヴィクターの「耐える強さ」「他者を思いやる余裕」に心打たれた。
実話ベースという点も衝撃的で、どんなに不自由でも、“自分の姿勢は自分で選べる”ということを教えてくれる映画だった。
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