「私はあなたを待っている」ターミナル(2004) NNNさんの映画レビュー(感想・評価)
私はあなたを待っている
「何を待っているの?」
「あなただよ あなたを待っている」
初見の当時、なんてロマンティックな告白の仕方なんだろうかと思ったものだ。
けれども、彼が本当に待っていたのは、言葉通り"仕事を終えて空港に降り立つ彼女"や、"彼女が自分に振り向いてくれる事"の他に、"彼女がいつしか失ってしまった自信を取り戻し、待つ事を辞める事"を待っているのかも知れない。
もしそうだとしたら余りにも利他的だ。空港で留まるしかない彼は、待つ事を辞めた彼女を送り出す事になるかも知れないからだ。
しかしナボルスキーならば、心から思って発言したかも知れない。実際に二人の関係はロマンスの枠だったが、そう信じたくなる程に彼はとても純真だった。
美しく、憧れても、現実には実はとても難しい純真な心が、本当はどこかにあるかも知れない。
そう信じたくなる映画だ。
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