劇場公開日 2005年11月5日

「監督の創作への意欲」TAKESHIS' @Ryota_daze27さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5監督の創作への意欲

2020年6月3日
iPhoneアプリから投稿

言葉にするでもない感覚的な部分で感ぜられる映画作品は大好きです。自己倒錯とそれに比例する時系列の倒錯。虚構と虚構が行き来する中で混沌とする全体像はボヤけ、捻れ、抽象度を増す。
こうして観る者を混乱させる意図があって狙い通りそれがハマるのは中々難しいはず。
「一見理解できない作品」を創るのと「ただ理解できない作品」を創るのとでは全然違うと思う。前者の方は言葉通り、初見はよく分からないけれども、見る度に理解度が増す映画。それに対して後者は何度見たって変わらない。
意味があるかないかではなく、理解できるかできないか。又は感じられるか否か。
そもそも何においても「意味」を求めること自体が非芸術的なんじゃないかとも思ってみたり。

とにかく、結果を残しているたけしさんのような人がこうした実験作に挑むのはリスキーだと。
フェデリコ・フェリーニ監督の「8 1/2」に影響を受けているのではないかという推測もあるけれども、それにしてもやはりこうした作風においてコミカルなテイストを混ぜ合わせることができるのは唯一無二。
TAKESHIS’ タケシス たけ死す?

@Ryota_yade27