スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐 : インタビュー

2005年7月8日更新

5月19日の全米公開以来、世界中で大ヒットを記録し、日本でも先々行、先行公開で新記録を達成したシリーズ完結作「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」。その特集第2回は、97年に公開された3本の特別編から新3部作のプロデューサーを務めるリック・マッカラムのインタビューをお届け。シリーズ全6作を作り終えての感想、そしてジョージ・ルーカス監督の素顔などを聞いてみた。

リック・マッカラム インタビュー
「今はひとつのライフワークを完結させたという気持ちで満ちあふれているよ」

聞き手:編集部

ジョージ・ルーカスと二人三脚で 歩んできた名プロデューサー
ジョージ・ルーカスと二人三脚で 歩んできた名プロデューサー

――「スター・ウォーズ」サーガを完成させた感想はいかがですか?

「とても良い気分だね。ひとつのライフワークを完結させたという気持ちで満ちあふれているよ。とても満足感がある」

――世界で最も有名な映画人といってもいいジョージ・ルーカス監督ですが、一体どんな人なのでしょう? 16年間一緒に仕事をしてきて、変わったところはありますか?

「彼はとてもシャイな人なんだ。長い間、一緒に仕事をしてきたけど、変わったところといえば、そのシャイな部分が少し和らいだところくらいかな。あとは基本的には変わらないね。彼は常に邁進するタイプで、それでいてとても落ち着きがあり、自分のやりたいことが明確なんだ。彼のことを簡単に例えると『ベルベットの手袋をはめた鉄拳』といったところかな。とても意志の強い人なんだ。やりたいことが本当にたくさんある人なので、それを満足させてあげていれば、大人しくしてくれるよ(笑)」

――あなたは以前「テレビはプロデューサーのメディア、映画は監督のメディア」という発言していましたが、プロデューサーとしてルーカス監督にどうしても言わなければならないことはありましたか?

「私自身の考えるプロデューサーというのは、脚本家や監督の持っている様々なアイデアを実現させてあげる人だと思っている。そもそも、アイデアは書かれた時点ではパーフェクトで、それを実際に映像化する時に色々な妥協が生まれてくる。確かにシーンによっては意見をしたこともあり、私の意見が正しいこともあれば、ジョージの意見が正しいこともあるだろう。だけど、その製作の場ではどちらが正しいかではなく、どちらが説得力があって、相手を説得できたかということだと思う。その意見が正しいかどうかは、映画が公開されて、観客がそれを判断しない限り分からないことなんだ」

「スター・ウォーズ」を超える超大作シリーズは生まれるのか?
「スター・ウォーズ」を超える超大作シリーズは生まれるのか?

――現状のままだと、ハリウッドにおいては大作が減少してくるだろうということをルーカス監督が示唆していましたが、その点についてどうお考えですか?

「まず、投資額の回収が非常に困難になってきている。とにかく製作費が高すぎるんだね。このまま製作費の高騰が続けば、大作の製作はリスクが大きすぎるので、製作費を抑えて製作する方法をハリウッドが編み出さない限り、大作の上映される回数は減ってくるだろう。実際のところ、現在のハリウッドにおいて映画ビジネスで儲けているところは想像以上に少ないんだ」

――今後の予定は? 「インディ・ジョーンズ4」には関わるのでしょうか?

「『インディ4』は10年前だったら、プロデューサーをやっていたと思うけど、9月から『スター・ウォーズ』のTVシリーズの準備が始まるから無理だね(笑)」

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