ステルスのレビュー・感想・評価
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本作は遠目に見ればトッガンマーベリックの次回作の雛型になりえます
ステルス
2005年米国映画
真面目に観たら負け
雰囲気で楽しむ映画です
軍オタですが、真面目に取り上げる気にもなりません
今から20年も昔の映画
今のF-22 やF-35 といった第5世代のステルス戦闘機の実物が完成し始めた頃
音声認識ですらまだスマホで始まった頃のこと
AI とか無人戦闘機とかは20年も30年もしたら将来はこんなこともあるかも?という「僕の考えた最強戦闘機」の映画というしろものです
そう割り切って見始めたならそれなりに楽しめると思います
ところが本作に登場する最強戦闘機というのが20年経ってみるとあながち荒唐無稽でもなくなり、なんとまあGCAP という日本がイギリスイタリアと共同開発を進めている次期戦闘機になんとなくコンセプトが似てきてしまっているのです
それは第6世代戦闘機、有人戦闘機がAI の操縦する無人機戦闘機を率いて戦うなんてものが本当に実現しようしているんですから20年の年月は恐ろしいものです
冒頭、思いっきり開発背景は対テロだとテロップがでます
国対国のガチンコの戦争なんてもうありえないと頭から信じこんでいる無邪気な時代でした
ウクライナ戦争なんて想像すらされていなかったのです
終盤緊急脱出した女性操縦士を捜索して遠距離狙撃する北朝鮮軍が登場します
恐らくウクライナに派遣された暴風軍団と呼ばれる山岳特殊作戦部隊の隊員たちでしょう
彼らは派遣された1万2千名の三分の1がわずかひと月で死傷してしまうことになるのです
こんなことをつらつら考えながら本作を観ているとなんかもうこんなお気楽戦争アクション映画を心から楽しめる気分にもうなれなくなっている自分に気が付かされるのです
そもそも米国が西部劇のガンマンのように正義の味方として自由世界を守るという建前が崩れ去ろうとしているいま主人公達が正義の味方だと無邪気にみれないようになりつつあるのです
そうはいってもウクライナみたいにいざとなっても助けてくれないんでしょ?と
本作は遠目に見ればトッガンマーベリックの次回作の雛型になりえます
巨額の予算で全面的に作り直して、トムクルーズの超絶アクションを組み入れればかなりのものはできるでしょう
でもさきほどのべたような私達観客の側の心理状態がすっかり変わってしまっています
だからもう今までみたいな路線では大ヒットはもう難しくなってしまったように強く感じるのです
古くは、1980年のクリントイーストウッド主演のファイヤーフォックスに始まるこのジャンルももはやお仕舞いなのかも知れません
某エー〇コンバットが好きなら超オススメ
舞台は近未来(2005年時点)。
対テロ戦争に備えて作られたSF戦闘機。世界最高最強の戦闘機乗り3人で構成された最強チームに新たなメンバーとしてAI無人機が加わる。しかしある日の事故が原因で無人機が暴走して大変なことになる~という作品。
F/A-37という戦闘機とEDIという無人機が大空をぎゅんぎゅんヒラヒラ飛ぶ。これが一部の戦闘機好きには刺さる。特にエ〇コン好きにはブッ刺さりする映画だろう。
序盤中盤終盤と対地殲滅、急降下精密爆撃、谷くぐり、対空とエースの必修科目をカッチョイイSF戦闘機が実演していくのでアドレナリンがドバドバ止まらない映画。
なのだがこの映画には問題がある。
例えるなら最高のライバルと最高にチューンアップしたクルマでアツい首都高バトルを繰り広げたと思ったら、「ゴメン俺門限あるから」といきなり言われて相手が一気に法定速度に落として高速を降りてどっか行ってしまったみたいな結末。
一言で言ってしまえば画竜点睛を欠くと言う感じ。途中まで尋常じゃなく戦闘機がカッコイイだけに勿体ない、でも途中までは尋常じゃなく面白いからオススメしたい、そういう作品。
俺はもうそろそろ3桁観てるくらいこの映画が好きだ。
AIの不時着。 この物語の後、第三次世界大戦が勃発したんだよね…。
人工知能が搭載された無人ステルス戦闘機の暴走を止めるため、米国海軍に所属するエリートパイロット3人が空を駆ける航空アクション。
陽気なエリートパイロット、ヘンリー・パーセル大尉を演じるのは『コラテラル』『Ray/レイ』の、オスカー俳優ジェイミー・フォックス。
「無人ステルス戦闘機」vs「海軍が誇るエリートパイロット」!こりゃ面白くなりそうだぞっ!!
と意気込んで観てみたのだが…。
いやこれなんの映画っ!!??
想像していたよりもステルス戦闘機とバトらないし、それどころかクライマックスでは主人公と戦闘機AIが和解した挙句、協力して北朝鮮🇰🇵と戦い始めたんですけど…。
そういう事なのか?そういう事でいいのかこの映画??
今作を鑑賞してみて強く思ったのは、やっぱり20年くらい前のアクション映画が一番古くさく感じちゃうということ。
CGのクオリティ、キャラクターの性格、女性や恋愛の描き方etc…。どれをとってもかなりキツい。今の時代だったら全部アウトでしょう。
特に主人公がかなりキツい。主人公ベン・ギャノンを演じるジョシュ・ルーカスは、トム・クルーズとニコラス・ケイジを足して2で割ったら3余ったみたいな顔してる。そんな顔した人が『トップガン』(1986)のトム・クルーズそのまんまなキャラクターを演じてるんだから、もうパチモン臭がすごい…😅
トム・クルーズ以外がトム・クルーズを演じたら悲惨な事になるという事実を、観客はこの映画を通して学べるはず。この映画の価値はそこにある。…青リンゴをセクシーに齧りはじめた時ゃ、DVD叩き割ってやろうかと思ったぞ…。
この映画から受ける違和感の多くは、米軍への信頼感の厚さからくるものなのではないだろうか。
一応「戦争は悲惨だ!」とかセリフでは言わせてるけど、米軍による他国への軍事介入には肯定的。
ミャンマーのとあるビルにテロリストが集結。一網打尽のチャンスだが失敗すれば民間人を巻き込んでしまう…という展開。ベンの超絶テクニックにより民間人の死者を出すことなくテロリストは殲滅され、それにより彼はヒーローとして祭り上げられるのだが、いやいや一歩間違えば民間人を大量に巻き込んでしまう作戦なんかそもそも実行すんなよ!!
なんでお前のテクニックと民間人の命を勝手に天秤に掛けるのよ。賭けるのは自分の命だけにして下さい。
当時はイラク戦争の真っ只中。自国の軍隊を批判的に描けないという事情もわかるが、それにしてもこの映画のアメリカ・ファーストっぷりは酷い。
ロシアの領空を侵したのも、北朝鮮に無断で侵入したのも100%アメリカのせい。にも拘らずロシアのパイロットを撃ち落とす様や北朝鮮軍を殲滅する様はヒロイックに描かれる。そんなことされても「いやいや悪いのお前らじゃね?」という感情しか湧いてこないんだけど。
ハッピーエンドっぽく終わったが、どう考えてもこの後第三次世界大戦が勃興しちゃうよね…。
思うに、核の脅威に晒されるのはロシア、軍人が殺されまくるのは北朝鮮、放射線被曝したのはタジキスタンと、東側諸国にばかりリスクを負わせる物語だからなんか嫌な感じになっちゃっている。アメリカが引き起こした大騒動なのにアメリカには一切危険が迫らないなんて、そんな無責任な道理は通らんでしょう。
ステルス戦闘機が暴走し、ホワイトハウスやペンタゴンなど、アメリカの主要施設が攻撃目標になってしまうという設定であれば、もう少しこの物語にも責任感というものが生まれたのではないでしょうか。
アクションシーンは少ないわストーリーは酷いわで、中盤以降は睡魔と戦いながらの鑑賞だったのだが、火薬量の多さだけは褒めても良い。アラスカでのドンパチシーンのド派手な爆発には「おいおい『クーロンズ・アイ』(1988)じゃないんだから💦」と心の中でツッコミを入れてしまいました。
空中燃料引火ドーナツや、燃え上がる「愛の不時着」など、記憶に残るシーンも多々あるし、一切の見所がないわけではない。…まあつまらないことには変わりないんだけどね。
1億3000万ドル以上の製作費を費やしているが、興行収入は8,000万ドル程度。赤字映画ランキングのトップ10に入るのではないかという勢いで大コケした失敗作中の失敗作。
エンドクレジット後に次回作への布石が打たれていたが、作れるわけねーだろそんなもん!!
オスカー俳優でありながらこんな映画に出演してしまったジェイミー・フォックス。…しかも途中で無駄死にしてしまうという扱いの悪さ。彼も草葉の陰でシクシク泣いていることだろう。
…にしても、このキャストなら普通ジェイミーが主役だよね。メインキャスト3人の中で彼だけスター性が飛び抜けてるのは誰の目にも明らか。
黒人スターでも白人俳優の引き立て役に徹しなくてはならない。20年前のハリウッドはそれが常識の世界だったんですねぇ…。
良い奴だったのか・・・
午後ロードでやっていたので鑑賞、すぐに昔、観ていたのに気付きましたが、この手の飛行機ものは御馳走なので思い出すなと言い聞かせながら再鑑賞。
VFXは視覚効果賞の常連、デジタルドメイン社だから空中戦も迫力満点、「ワイルドスピード(2001)」など車でもスピード狂のロブ・コーエン監督、「トップガン(1986)」もお気に入りらしいから作るべくして作った作品と言えるでしょう。
今でこそドローン兵器が主流ですが本作はその先駆け、垂直離着陸もF-35Bの初飛行(2008)より先を行っています。
AIの反乱はSFでは定番ですが、この手の機密兵器は不測の事態に備えてリモートでの自爆機能装備は必須でしょうに、やられ放題、敵役かと思わせて最後のひとひねりは感動もの。
この手の映画のサイドストーリーでロマンスは半ばお約束でしょうが彼女は同僚、軍では職場恋愛はご法度だし才能を結婚で潰させたくないので自制しまくりなのだが、切羽詰まれば命令なんて糞くらえ、同僚を必死で救う主人公も見直しました。世界のきな臭い火薬庫が随所に出てきますが北朝鮮が舞台というのは妙にリアルに思えました。
テレビでは時間の都合でエンドロールのEDIのシーンはカットされていましたね、まあ、よくある続編へのひっかけですし、結果作られなかったので良しとしましょう。
飛行機好きにはおすすめか
ストーリーはちゃめちゃ
北朝鮮で墜落した女性パイロットはN38を目指しているわけで、南北国境で北朝鮮兵士がサーチライトでその女性を見つける。ってことは、北朝鮮は脱北されないために自国に向けてサーチライトや監視所を設けてるって思ってるん?流石にバカすぎるでしょ。
あそこはあくまで韓国軍の異常を監視するための場所であって、自国を監視するための場所ではないんよ。
ツッコミどころ満載
シナリオは最低
3人のトップガン!
私のもっとも嫌いなタイプの映画です。
AIを積んだステルス戦闘機が暴走し、それに巻き込まれたステルス小隊の戦いを描きます。
ドッグファイトは流石の迫力でした。
でも、それだけ。評点としてはマイナスを付けられないのが残念なレベルです。
まず、ストーリーがご都合主義で場当たり的。AIの暴走って主題は良いとして、それ以外が滅茶苦茶。
タジキスタンで離脱したステルスが墜落したのは、何故か北朝鮮。
プロジェクトの失敗を隠すべくアラスカにイリーガルな部隊がいきなり現れ、主人公暗殺を試みます。ところが、感情に目覚めたAIが主人公と共に脱出し、北朝鮮に女性パイロット救出に向かうドラゴンボール展開。
小学生向けでももう少しやりようがあったと思うレベル。
それ以上に不愉快に感じたのが、アメリカファースト主義の徹底。他国の主権って何?って思想がてんこ盛りなところ。
ネパールの首都でビルを爆破崩壊(「市民に死傷者ありません!!」って、なぜ分かる?)、タイでは、アメリカ人が声を掛ければ現地女性はホイホイと付いてきて、タジキスタンでは現地数千の市民の危険を顧みず作戦を実行(主人公は反対するアリバイ作り)、ロシア領空に勝手に侵入してスクランブル発進したロシア機3機撃墜(脱出もさせない)。
北朝鮮でも滅茶苦茶です。北朝鮮上空でステルスが爆発墜落しても現地の被害は欠片も気にせず(横浜米軍機墜落事故って知りませんか?)、サブマシンガンで武装した正体不明の人物(墜落機の操縦者)を捜索した北朝鮮軍をミサイルやランチャーで吹き飛ばす。あまつさえ、AIステルスが突っ込んだ北朝鮮軍のヘリには人間が搭乗していたのに、自我を持った「AI可哀想」ってオチ。
北朝鮮は、当然嫌いな国だけど、この映画では悪い事何もしていないはず。当然の権利と義務で捜索逮捕しようとしただけ。それを殺しまくる戦いが正当化されるおぞましさ。
ハリウッドに限らず日本でも他の国でも、自国ファースト、自国カッコ良いって話になり易いのは事実だと思うけど、これはやり過ぎだと思います。
落雷あるかもと想定しておくべき(笑)
"日曜洋画劇場" での放送で2回目の鑑賞。
迫力のドッグファイトが胸熱の極み。息詰まる空中戦に手に汗握りました。AI搭載無人ステルス戦闘機「エディ」の暴走がジワジワと表面化してくる緊張感もグッド。
ですが、エディが独自に脅威を排除すると云う触れ込みだったにも関わらず、あっさり主人公に説得され肩透かし。そもそも落雷で壊れるものを戦闘機に載せてはダメでしょう。
エディの暴走を揉み消そうとした上官を成敗できて溜飲が下がるも、クライマックスの戦闘でのエディの最期。予想できてはいましたがやっぱり悲しくなっちゃいました。
※修正(2024/02/19)
変形もする美しいAI戦闘機
一方的な正義の古い価値観
総合:45点
ストーリー: 35
キャスト: 65
演出: 40
ビジュアル: 80
音楽: 60
まるで四半世紀前の脚本を現在の映像技術で製作したような映画。
アメリカは正義でそれに逆らうものには法を無視して力づくで意見を通す。そのアメリカに気に入らない命令を下すものがいれば、自分の主義主張のためにはそれも無視して好き勝手に行動する。そのためにどこかの国で破壊活動をしようが人の命が失われれようが、アメリカ流の安っぽい正義や人道主義・英雄譚のためには正当化されてしまう。
今時の映画というよりも、70-80年代の古い価値観に基づく脚本という印象を受ける。昔『アイアンイーグル』という、勝手にジェット戦闘機を盗んで敵国に戦闘行為をして捕虜になっている家族を救う映画があったが、これを思い出させる。勝手に他国を攻撃して自分の主張を通すという一方的な脚本は、現在ではアメリカですら大きく支持されるとは限らないのではないだろうか。
映像技術はかなり高い。しかしそれも今の映画というよりも、何か昔のSF映画を見ているように感じる。登場する兵器とかがなんとなく昔の人が考えた未来のものを見ているように思える。
恐らくこの映画を作った人は、脚本にしろ映像にしろ昔の価値観をもっていて、それを今の技術で再生したかったのかもしれない。だがこれだけ「古いSF映画」だと、見ていて割り切れない部分も多い。物語は完全に無視を決め込んで映像を楽しむだけにしたほうが無難。
面白いのは中盤まで
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