「エスケープ・フロム・SU CHOU」スパイ・ゲーム TRINITY:The Righthanded Devilさんの映画レビュー(感想・評価)
エスケープ・フロム・SU CHOU
ロバート・レッドフォード、ブラッド・ピットの二大スター競演によるスパイサスペンス。
公開当時、実年齢65歳のレッドフォードがベトナム戦争の回想場面に登場するのは無理があったと思う。せめてもう10年あとの紛争を舞台にすべきだったのでは。
最後のどんでん返しは反体制のレッドフォードらしくはあるが、あり得なさ過ぎて実際の紛争を織り込むなどして積み上げた作品の世界観が台無し。
大統領の訪中前に米軍が中国の監獄襲ったら、国際問題どころじゃ済まされないと思う。
一人の人間を救うために大勢が命を掛けて犠牲を払うというプロットはアクション映画の定番だが、個人的には感心しない。
レッドフォードとシャーロット・ランプリングのツーショットは貴重。
別にファンでもないのに、彼女の眼差しに心ざわめくのは、『愛の嵐』(1974)のせい?!
でも、短い出番で次死体というのは、『エンゼル・ハート』(1987)へのオマージュなのかも(やなオマージュだな)。
一匹狼的なビショップがカリフォルニア出身なのに、被ってる帽子がパドレスという小ネタがニクい。
彼が救出しようとしたヒロインが白人でなければ、作品の印象はだいぶ変わったと思う。
作品にアジア人への潜在的な偏見が垣間見えるのが、いちばん残念。
NHKーBSにて初視聴。
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