「大富豪の夫人たちの愛憎劇にして厳しい悲劇」紅夢 エロくそチキン2さんの映画レビュー(感想・評価)
大富豪の夫人たちの愛憎劇にして厳しい悲劇
シネマスコーレの特集上映「張芸諜 チャン・イーモウ 艶やかなる紅の世界」から3本目にして圧倒的な最高傑作。
大富豪の主人の寵愛を巡って繰り広げられる女たちの愛憎劇。「紅いコーリャン」、「菊豆」に続きコン・リーを主演に置いた。
時はまたまた1920年代の中国。父が亡くなり没落し貧しい生活を送る頌蓮(コン・リー)が地元の富豪の第4夫人として嫁ぐことに。
まずは何棟もあるとんでもない大邸宅の造形に、そしてそれを映し出す映像の素晴らしさに激しく感動する。確固とした様式美は圧巻だ。
夫人それぞれに別棟の住居が与えられ、主人が夜をともにする夫人の住居に赤いランタンが飾り付けられる分かりやすいシステム。
そう、主人のセレクトで一喜一憂する婦人たち。
彼女たちの愛憎劇が行き着いた先に厳しい悲劇があった。説得力のある悲劇だった。
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