劇場公開日 2024年12月27日

「ずらっと並ぶ紅い灯篭、足の裏を叩く音」紅夢 talismanさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ずらっと並ぶ紅い灯篭、足の裏を叩く音

2024年12月29日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

興奮

大学生だった美しい娘(コン・リー)は父の死により家が没落し、19歳の若さで地元の富豪の第四夫人になる。大袈裟で古臭いしきたりが賢い彼女さえをも徐々に侵食していく。

第二夫人、第三夫人、第四夫人と彼女専用の召使い女、全部で4名の女達の間の嫌がらせ、意地、嫉妬、表面上の親切、呪い、悔しさ、悲しさ。誰が一番腹黒いのか?見始めたらやめられない、見応え100%のドラマだった。コン・リーの演技、絶品&宝物❗️

とはいいながら、貧困から抜ける為に男性社会の中に囲い込まれる女性達の話。自分の意志で自由に行動できる訳がない。昔からの掟が絶対。とりわけ夫人達に求められるのは男子を生むこと。現代でもそういう圧力のもとで成り立っている制度や分野があることに私達は鈍感すぎないか?

おまけ
美しいたくさんの衣装はまさに眼福。夏、秋、冬と季節の移り変わりに沿って色も素材も柄も変わる。衣装だけでなくヘアメイクやアクセサリーも各夫人の年齢、個性に合わせている。加えて素晴らしい建築と中庭と屋上、シンメトリー構図の映像に見惚れた。

talisman