「今振り返るとガイ・リッチーの絶頂がココにあったことは明白」スナッチ ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)
今振り返るとガイ・リッチーの絶頂がココにあったことは明白
監督デビュー作『ロック、ストック&トゥ・スモーキング・バレルズ』で一躍脚光を浴びたガイ・リッチーが、数多くのハリウッドからの甘い誘いを全て固辞して、またも本国で撮り上げた群像劇。そこには今後のキャリアも考えた上で、全く別のジャンルに挑戦する前に、今一度、自らが掘り当てたこの「ロック、ストック」の金脈をどこまで掘り進められるのか確かめたいとする思いがあったようだ。
結果、ストーリー展開が前作とほぼ同じとの批判がある一方、キャラクターや語り口の妙、画面演出の斬新さなどの面では前作に比べても数段腕が上がっており、何よりもキャッチーでポップな仕上がりが目を惹く。ある意味、ガイ・リッチーのキャリアの絶頂はここにあった、という人もいるほど、未だに全く色あせず、ファンの多い一作だ。今振り返ると、兄貴肌の強いリッチーを細かく支えたプロデューサーのマシュー・ヴォーンの貢献も大きかったことに気づかされる。
コメントする