サイン : 特集
発見!シャマランの6つ法則
<法則4>「可愛くない子役がおびえる子供を演じる」
「シックス・センス」ではハーレイ・ジョエル・オスメントが「死んだ人が見える」とおびえ、「アンブレイカブル」の主人公ブルース・ウィリスの息子は両親の離婚の危機におびえ、「サイン」の主人公メル・ギブソンの息子と娘は突然のミステリー・サークルの出現におびえる。子役はみな、いわゆる愛くるしい風貌ではなく、どこか内部の不安や欠落を感じさせる顔立ち。これは、子供を持つ観客をドラマに没入させるための技か?
<法則5>「舞台はフィラディルフィア」
ドラマはどの土地で起こっても問題ないと思われるが、舞台は3作とも監督自身が育ち今も住むフィラディルフィア。「この土地には歴史がある」「家族と一緒に暮らせるならそうしたい」そうだ。
<法則6>「監督自身が出演」
監督が敬愛するヒッチコックのカメオ出演を真似ているとの説もあるが、ヒッチコックのカメオ出演は通行人レベル。シャマラン監督の場合はしっかり出演、作品のたびに出演時間が長くなり、前2作でも主人公との絡みがあったが、「サイン」にはドラマの重要キャラ役で出演。次の作品ではどこまでやる?
<総括>
こうしてみると「法則1」から「法則4」までは、映画をヒットさせるための法則といえそう。そこでヒット具合をチェックすると、全米興行成績は、「シックス・センス」2億9350万ドル、「アンブレイカブル」9500万ドル、「サイン」は公開7週間の時点ですでに2億1290万ドルで、現在も第7位。ヒットに応じてシャマラン監督の監督&脚本のギャラも急上昇で、「シックス・センス」は100万ドルだったのが、「アンブレイカブル」では300万ドル、「サイン」では何と1250万ドルにまで跳ね上がっている。
3作連続ヒットもさせて、ギャラもたっぷり、「シャマランの法則」でここまで来たら、次の展開が気になるところ。おなじ法則を使って記録を伸ばすか、あらたな法則作りに挑戦するか。最近の発言では「アンブレイカブル」の続編に興味ありとのことだが、さて。