ザ・ロイヤル・テネンバウムズのレビュー・感想・評価
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名前だけが彼らのつながり、求めるものは心のつながり
素晴らしいキャッチコピー
幼少期からどこか溝のある家族
ある日ロイヤルは自分の死を騙り家族との関係を修復しようとする
この6日間は人生で一番幸せな日々だった
それぞれが悩みを抱え、不器用ながらも立ち向かい
落ち着くところを見つける
ロイヤルは自分の死を感じたときに家族とのつながりを求めた
それまでは向き合ってこなかったものに目を向けた
父の愛は間違いなく本物で、様々な形で家族もそれに応えた、
ここからウェス・アンダーソン苦手伝説がはじまった・・・俺だけ?
【”ロイヤルは沈む軍艦から、家族を救った。”疎遠になっていた家族の関係性が再構築していく過程を、独自のシンメトリックな映像構成、独特なユーモアに満ちた人間性肯定の世界観の中、描いた作品。】
ー 今作は、ウェス・アンダーソンの第三作目だが、この時点で独自のシンメトリックな映像構成、独特なユーモアに満ちた人間性肯定の世界観が出来上がっている事に驚く。-
■テネンバウム家の長男チャス(ベン・ステイラー)は10代でビジネスに精通し、長女で養女のマーゴ(グウィネス・パルトロー)は12歳で劇作家デビュー、次男のリッチー(ルーク・ウィルソン)はテニスのジュニア選手権で3連覇を果たした。
しかし20年後、彼らは問題を抱えていた。
そんな中、父親のロイヤル(ジーン・ハックマン)は家族の絆を修復しようと画策する。
◆感想
・幼き時に、天才児と言われたロイヤル家の三兄弟(長女のマーゴが養女という設定が絶妙である。)。ロイヤルの破天荒な生き方に、妻は家を離れ、子供達も徐々に疎遠に。
◆そこで、ロイヤル・テネンバウムが贖罪の想いを込めて、”画策した事”。
・それにより、22年振りに再会した家族と友人は、昔の軋轢を徐々に乗り越えて行く・・。
・リッチーは、長年想いを持っていた姉、マーゴに”テントの中で”想いを伝え、父に使い込みをされ、妻を飛行機事故で亡くした悲しみと怒りを抱いていた、チャスは時間を掛けて、父を赦し、最期を看取る。
・劇中に流れる、エリオット・スミスや、ニコ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、ボブ・ディラン、ニック・ドレイクなどのアコースティック・ミュージカルも作品の趣を高めている。
<天才ファミリーと称された家族の崩壊と再生を、ウェス・アンダーソンが、ユーモアと切なさを飄々としたトーンで描いた作品。
第三作にして、ウェス・アンダーソン独自の世界観が確立している事に、驚いた作品でもある。>
なぜ観に行こうと思ったのか、覚えていないけど
もの凄く特徴的な映像
コメディということで
ヒット作『グランド・ブダペスト・ホテル』のウェス・アンダーソン監督作品
この人の映画はなんせ洒落てる…映像を見ているだけで楽しい!
破天荒なろくでなしのお父さんロイヤル・テネンバウム氏が
人生最終章に家族に向き合う、みたいな話だけど
あんまりそこはどうでもよくて
天才肌の個性的な面々がとにかく面白い!
コメディですね、ヒューマンコメディ♡
2022/3/20
ディズニーチャンネル配信で再見・追記
毎度出てくる達観した奥さん(またはママ)
この人がなかなかきょーれつですわ♡
長男親子がなぜジャージ着てるのか
誰かおしえてー
ボードゲームの小部屋が素敵
4階屋根裏のテントも居心地良さげ
分からんのが隣の幼馴染ね、
あとウェスアンダーソン監督のホテル愛
いつもうっとりする様式美
もっと変人でも良かったなぁ。
モダンアートのような風刺
教養に裏打ちされたほのぼのさ
鼻もちならない
苦労もなく才能や財力、センスに恵まれて、一般人を見下ろして、だけど一体なぜ僕は幸せじゃないんだろう、家族は仲悪いし、というような鼻もちならなさしか感じられない。
そのくせまったりしていて退屈だ。高級で絵のようなかっこいいセンスの場面を見せられる度に「お前はダサいよな」と蔑まされている感じがして、やっぱり大っ嫌いだった。これまで『ライフ・アクアテック』『ダージリン急行』『天才マックスの冒険』『Mr.フォックス』など見てしまったのだが、どれも鼻もちならず大嫌いだった。この人の映画二度と見ない。一番嫌いな監督だ。
現代映画の1つのトレンド
スコセッシも認めるウェス・アンダーソンはスコセッシ同様にオープニングの天才であり、映画を知り尽くしている。
嘗て天才一家と言われた過去に囚われるテネンバウムズ家の人々を1人1人丁寧に描く。
この映画の素晴らしさは映像のどの部分を切り取って見ても一様にして映画的で在るところだ。
教科書にしたいようなストーリー展開のさせかた。 それぞれに背負っているものが丁寧に描かれる人物描写。
左右対称など凝った画作り。
極めつけは、人物が自分の感情を行動という"映像"の形で露にすること。
映画作りの基本にこれ程に忠実で在るのに、今までに無かった独特で異質な作品だ。
まさにフィクションでしか成立しえない世界なのに現実味があり風刺的。
アルモドバルやコーエン兄弟、そしてウェス・アンダーソンなど"自分が体験することの無い特異な人生の追体験"というのが今日の映画界に於いて1つのトレンドである。
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