「カリブの海賊だぁ ?(≧▽≦)/」パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0カリブの海賊だぁ ?(≧▽≦)/

2021年7月7日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

単純

萌える

ディズニーランド・カリブの海賊そのまんまの作品。映画を見ながらあのアトラクションに乗っているような気がしました。

各場面に魅せられます。
  最初の船の登場場面からして、昔物語を読んでは想像していたまんまの画が出てくる…骸骨だらけの船…宝…海賊たち、海賊のお笑いコンビ…

またギャクもこまめに入ります。
  スパロウ船長の最初の登場場面とか、血のあがないの場面とか…

お約束…と言いたいようなシーンが繰り広げられる安定感。こういう場面が決まるのって役者の演技がしっかりとしていないと何度も見られるものには仕上がらない。

そう、役者たちがすごい。
  正直言って、ストーリーはディズニー映画の子供向け、話単純で子どもが真似したくなるようなアクションが散りばめられた興奮活劇。なのに、凄い役者さん達が手抜きもなくちゃんと演じています。

筆頭はバルボッサを演じたラッシュ氏。う~ん、『英国王のスピーチ』とか『鑑定士と顔のない依頼人』とか渋い映画にも出ていらっしゃるのですね。特に『シャイン』は圧巻の演技!!!その方が、卑屈で卑猥なバルボッサを巧みに演じている。上記の、血の贖いのために〇〇が惨殺されるかという期待を高めておいて「これだけ?」と肩透かしする場面もラッシュ氏の演技があってこそギャグになりえると思います。また最後の「寒い」と言って死ぬ場面とか、場面をあげ出すときりがない。感動。

ウィルも冒険前のただ誠実な青年が、冒険後にはちょっとワイルドになっているとか。ちゃんと演出されています。

ノリントンが、恋敵に愛しい人を奪われた時の良い人ぶりー思春期に告ぐ、教科書的正しいふられ男のあり方ーもへたにやると偽善者か嘘っぽくなるのにダヴェンボート氏がやると胸キュンです。ノリントンの次の恋応援してるぞとそういう続編作ってほしい。

他、スワン提督、ビンテル、ラゲッティ他ちょっととぼけた笑いをさそう良い味を出していらっしゃいます。

スパロウ船長、唯一、昔夢中になって読んだ本にも昔乗ったアトラクションにもいなかった役。この人がこの映画で浮いていな、却ってスパイスになって、伝統的な海賊(バルボッサ)・王子様(ウィル)と好対照になって絶妙なバランスを醸し出しています。この方がいらっしゃらなかったら、この映画本当に箸にもかからないものになっていただろうな。
 でも、何度も繰り返すけれど、バルボッサとの好対照が胆。どちらが欠けてもつまらなくなる・

そんな画、演技にあの音楽。盛り上げてくるなあ。自分が船に乗って冒険に出ているような気分になります。

ただ、場面場面はド迫力で引き込まれるのですが、通しで続けざまに何度も観ると飽きるんですよね。じゃあどこを切ればって切れるとこないのですが。だから☆3つ。
 その点DVDは観たいチャプターだけ選んで再生できるから嬉しいです。

時に引っ張り出しては読みたくなる絵本のように観たい映画です。

とみいじょん