劇場公開日 2024年6月14日

「仮面では隠せないもの。」オペラ座の怪人 はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0仮面では隠せないもの。

2024年7月3日
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鑑賞方法:映画館

公開20周年記念のリバイバル上映。こうしてまた映画館で観ることができて幸せです。大好きです。

豪華絢爛で美しい舞台美術、衣装、禍々しくも儚いストーリー、そして何より吹き替えなしで挑んだファントム、クリスティーヌ、ラウルの歌唱シーンが圧巻です。オペラハウスの地下に潜む仮面の男は狂った人殺しか、はたまた一人の少女をプリマドンナへと導く音楽の天使か。

地獄のかまどで焼かれながらも天国に憧れ美しい音楽を生み出すファントム。その反面運命を呪い、自分を排除した他者へ対する憎悪の炎を燃え上がらせる。モノクロから始まる物語がシャンデリアによって時代を遡り色鮮やかな音楽の世界へと誘われてゆく。そして最後は真っ赤な一輪の薔薇で締めくくる。完璧!ラストシーンの切なさにまた泣いてしまいました。

はるたろう