劇場公開日 2005年1月29日

オペラ座の怪人 : 映画評論・批評

2005年1月17日更新

2005年1月29日より日劇3ほか全国東宝洋画系にてロードショー

ジョエル・シュマッカーの「乙女」的な感性が効果を生む

アンドリュー・ロイド=ウェバーの最高傑作であるミュージカルは、実にまっとうな形で映画化を実現させた。ロイド=ウェバーが製作に入っているので当然ながら、舞台版に至極忠実。舞台版のファンは、きっと違和感や不満をあまり感じないですむだろう。音楽の力だけで、満腹感・陶酔感は約束されているのだから。一方で、映画としては演出に「ムーラン・ルージュ」や「シカゴ」のような斬新さ、新機軸がないのは残念な気もする。

とはいえ、ジョエル・シュマッカーならではの「乙女」的な感性が、面白い効果も生んでいる。とにかくセット・衣装・演出ともに豪華絢爛で、ケレンもたっぷり。また、ファザコンで矛盾に満ちたティーンのヒロイン(ロッサムの美声は必聴!)、やたらセクシーで人間くさい怪人、負け犬っぽさを醸しだすラウルというメインキャラ像とその三角関係が、危うくも官能的なムードを楽しませてくれる! 監督本人が「うっとり」しているのが、画面からもよくわかるのだ。

賛否が分かれるのは、バトラーの怪人だろう。若く、それほど醜くもなく、美声とは言い難い怪人は、魔力と哀れさ不足? それでもカリスマ性にあふれ、パッショネイトな彼の感情表現には心打たれるものがある。

若林ゆり

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