「初めて観終わったあと、この映画全体を通奏低音のように流れている感覚...」オペラ座の怪人 lilacさんの映画レビュー(感想・評価)
初めて観終わったあと、この映画全体を通奏低音のように流れている感覚...
初めて観終わったあと、この映画全体を通奏低音のように流れている感覚が、
どこかで覚えがあるような気がしていたのだが、
エンディングロールで、監督の名前が出てきたときに
はじめてそれが何なのかがわかった。
アメリカ大陸のユダヤ人にとって、
とうとう安息の地になることのなかったヨーロッパ大陸への切ない回顧の念が、
ファントムのクリスティーナへの思いに重ねあわされている。
そのことに気づけば、(他の映画版に比べて)無理があるファントムの格好良さや、
ジプシーに対するひどい描き方もあまり気にはならなくなる。
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