「ジュマンジ博物館」ナイト ミュージアム movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
ジュマンジ博物館
NY自然史博物館に行きたいなと思って子供と観てみたら、公開当時見た時には何も思わなかった点がたくさん。
まず、2007年ってスマホ期限前か!
固定電話やベルトに携帯電話をぶら下げる登場人物達に、これ1990年台だっけ?!と一瞬錯覚したが、そうかここ15年で人の生活はかなり変わったんだなと。
そして、ロビンウィリアムズが生前!!
優しく愛を教える役柄ばかりの本当に好きな俳優さんが、願いはひとつだけだと言い、そこに魔法のランプ関係ある?と返す主人公の吹替最高!アラジンのジーニー役だったもんねと。そもそも多分ジュマンジで何十年もゲームに閉じ込められていた役を経て、ジュマンジ状態の本作に出てるよねと。ロビンウィリアムズのキャリアを振り返る瞬間が嬉しかった。
また、ラミマレック!!今見ると、ボヘミアンラプソディのフレディマーキュリーだ!!なのだが、本作当時は抜擢前の新人扱いの頃だろう。エジプト系アメリカ人にとって、博物館展示されるほどのエジプトミイラ役は自分の起源の役どころ。ラミマレックは最初から主役級人間だったんだなとわかった。
デイナの恐竜図鑑で、デイナの仲良し友人のおじいちゃんが、本作で、展示物に命が宿る鍵となる、エジプト24金石盤を盗み出そうとしていたとは!
博物館の夜警が、無事何度も翌朝を迎えられるのが信じられないくらい、発狂しそうに怖い!
あっちの展示もこっちの展示も全部蘇り、特定の展示フロアだけでなく、全エリア建物まるごと、カオスに収拾がつかない。そこに盗難の濡れ衣まで!!
時給11ドルでは平常時でも割に合わないし、泣きたい仕事。
起業したけれどアイディアを盗まれ他社がヒット品となり、その後は仕事が続かなかった主人公が、妻から愛想をつかされ、妻の再婚予定の証券会社勤務男に息子の心も傾いている。
なんとか定食に就くべく夜警を紹介してもらえたが、所謂ブルーカラー的扱いを世で受けているのも一方で、実務はありえなく大変。歴史知識も必須。
仕事に上下なんてないんだ!
誰だって誰かのヒーローや偉大なリーダーになれる!というアメリカ人の共通の理想の人物像を見せられるようだが、自然史博物館で辿るアメリカ歴史はやっぱり闘いばっかり。暇だと戦争しちゃう、他国に武器を売りつけて国益を得るために他国を戦争の流れにそそのかしてばかりの、とんでも国家だな。
実際26代セオドアルーズベルト大統領は、偉大とされる大統領なのか。戦争し、ポーツマス条約で日露戦争の和平交渉をした。ニューディール政策で公共事業の雇い口を増やした。本作にぴったりだが、自然史博物館入口に実際にあるのだから、やはりアメリカのイメージどおりの、アメリカ人の理想アイコン的人物が、1900年には存在していたわけだ。
撤去されたのは2020年にやっと。
黒人と先住民が従属的位置にいる像だからとさ。
共和党員大統領で任期中に兵を出していないのは、最近ではトランプのみ。
トランプが博物館に飾られるような日が万が一来たとしたら、アメリカの価値観が見直されることを意味する。
生きてるうちに、アメリカは変わるのだろうか?
ティラノのスーの仕草が可愛かった。