激流のレビュー・感想・評価
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川下りは絶対行きたくない、と思う
川下りという、ほぼワン・シチュエーション物なので。
余計な話がなくていい。
強盗シーンとかね。
家族を守るために、オールを漕ぐ。
いろいろ巻かれた話が、うまく行ったり行かなかったり。
その辺実にもどかしい。
30年ぶり位に見たけど、覚えてなかったので新鮮に見れた。
内容的には90分前後にまとめた方が、よりよかった気もする。
「泳げない」設定は必要だったのでしょうか?
川下り中に、強盗の逃避行に巻き込まれた家族の苦闘を描く物語。
ケヴィン・ベーコンが不気味な悪役を演じるサスペンスです。
ケヴィン・ベーコンは、本当にこういう役柄が似合いますね。この映画で、ゴールデングローブ賞の助演男優賞にノミネートされたそうですが、納得の熱演でした。
映画は、全編で緊迫感たっぷり。家族の不和の描写に始まり、主人公家族と旅行者を装った犯人達の川下り、そして本性を現わした犯人との攻防。
地味ながら、ドキドキの展開が続きます。
ただ、少し冗長。拳銃を持っているとはいえ、川下りに素人な二人組。90分位な尺に、必要なエピソードを厳選して詰めた方が良かったように思います。
私的評価は普通にしました。
けっこう怖い一本だった。
別に犯人は殺人鬼って訳でもなかったのですけれども。
それでも(何をし始めるか分からないという)犯罪者と一緒に過ごす不安というのか、ある種の恐怖感というのか…。
その切迫感が、画面の全面から半端なく伝わってくるようでした。全編に、川辺の美しい光景が広がるのですけれども。
否、そういう美しい光景の中だからこそ、そこには場違いな恐怖感が、いっそう強調されると言うべきでしょうか。その演出の巧みさには、脱帽ものだと思います。
レンタル店の棚から取り分けたのは、単にタイトルを見てということだったのですけれども。観てみたら、意外と怖い作品だったと思います。評論子は。
どうぞ、これからご覧になる方は、その点、心しておいた方が良いかと思います。
佳作ではあったとも思います。
評論子は。
(追記1)
本作は、メリル・ストリープの出演
作品ということでチョイスした作品になります。
彼女は、出演作では徹底した役作りを心がけていると聞いますが、本作も、その例に漏れなかったようです。
たぶん…彼女は、ラフティングには経験がなかったろうと思うのですけれども。
しかし、あの見事なパドル捌(さば)きは、一朝一夕には、身につかないようにも思います。
それほどの役作りということだったのだろうと思います。
(追記2)
今でも耳にも残っています。評論子には。
激流の激しい水音にかき消されることもなく、二人にボートの操作を指示する沈着冷静な彼女の声が。
川の激流にも負けない強い意思と、家族に対する深い愛情とを併せ持つゲイル。
その役回りがメリル・ストリープのキャラクターとも重なって。
「家族愛」という観点からも、観終わって、感慨深い作品でした。評論子には。
(追記3)
メリル・ストリープといえば…。
別作品『クレイマー・クレイマー』のジョアンナ役で見かけてから、ずっと、彼女に恋をしていました。
何を隠そう、評論子は。
貪(むさぼ)るようにいろいろと観てきましたが、少しばかり「浮気]をしていましたので、彼女の出演作品は久しぶりでしたけど、やっぱり恋心は尽きませんでした。(笑)
また、暫く彼女を追いかけてみようかとも、思い直せる一本になりました。
(追記3)
出演作といえば…。
こんなところにも出演していたのですね、ストラーザンは。
彼と言えば、素敵な弁護人を演じていた別作品『ザリガニの鳴くところ』が思い当たります。評論子的には。
製作の順序から言えば、本作の方が、圧倒的に先なのですけれども、「こんなところにも、実は出ていた(出演していた)んだぁ。」という感慨です。
映画を観る楽しみって、そんなところにもあると思います。
とにかく危険な川下りをするんだろうなという前振り
総合:60点 ( ストーリー:60点|キャスト:65点|演出:60点|ビジュアル:75点|音楽:70点 ):
とにかく危険な地域での川下りをするとだという前振りがわざとらしい。伏線の回収ということを考慮していないというか物語の展開を隠す気がそもそもないのだろうが、その後の川下りへの展開が当然のごとく予想通りになる。
物語も映画の基本に沿って犬も子供も惨い扱いをされることもなく、ひどい目にあうのは端役の人。長年にわたりもつれていた家族の絆も旅の途中ですっかり戻った。映像としてはそれなりに面白さもあったが、そのような理由で怖い話のはずなのに緊迫感が薄れて安っぽく感じてしまった。
ケビン・ベーコンの若いころは『フットルース』『クイックシルバー』のような健全な正統派な役をする俳優だったが、しばらく彼の作品を観ないうちに本作では悪役をやっていて、その印象の違いに初めて観たときには驚いた。いつの間にか悪役や癖の強い役が増えて、むしろそのような役をする俳優という位置を確立してしまっていた。自分にとってケビン・ベーコンの役柄の転換を知った作品だったように記憶している。
わざわざこれ選んで観た自分が悪い笑
数ある中からわざわざこれ選んで観た自分が悪い笑 わかっていたけど予想を遥かに超えてくる駄作だった。
ちぐはぐが一つではなくあらゆる面で巻き起こっているので、つっこむのも大変。どれからいこう。でも一番はスポーティな映像に中途半端なサスペンスを絡めてくる企画そのもの。これがすんごい無理がある。キャスティングもこの内容にしてはメジャーだし、それがかえって違和感を醸し出すという。
ほんとこれ選ぶ自分が悪い。しかしこれもあのしょうもなさそうな激しい川下りビジュアルに吸い寄せられるくだらないもの好きの性ということだろう。
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