ミスティック・リバーのレビュー・感想・評価
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残酷な、やり直すことのできないそれぞれの人生
3人の幼なじみが成長して、3組の夫婦が登場する。理不尽な運命の果てに殺される者、殺す者、それと知りながら見逃す者。ある者には残酷な、やり直すことのできないそれぞれの人生が描かれる。
ショーン・ペンが演じる荒っぽいジミー、ティム・ロビンスが演じる挙動不審なデイブ、どちらもはまっている。
なんだかなあ。
エンディングの描写から察すると、デイヴの遺体は発見されないようらしい。また、ショーンはジミーがデイヴを殺したと気づいているが、捜査や逮捕をするつもりはないらしい。さらに、ジミーは真相を知ってデイヴ殺害を後悔するが、自分の家族の為に自首はしないらしい。
まるで作者がジミーを守っているかのように感じて釈然としない。
河の底に流れる、静かなる鎮魂歌
静かにかつ無慈悲に語られる悲劇に、ただ息を呑むばかりでしたね。目障りなカット割りや興醒めなCGもない。ストーリーと役者の演技で真正面から描き切ったイーストウッド監督、神がかってますね。アカデミーこそ逃しましたが、監督作品としてはベストではないでしょうか。
出演陣の巧さは言うまでも無いですが、個人的にはケビンベーコンの抑えた演技が頭一つ出てた印象です。役柄もあるのでしょうが。作品としてはほぼ満点ですが、ラスト近くのショーンペンとローラリニーの会話がイマイチよく分からなかったのでマイナス。イーライウォラックの出演にはニヤリとしてしまいましたね。
「セブン」、「ミスト」の次くらいに・・・・・
「セブン」、「ミスト」の次くらいに後味の悪いラストだった(ただその2つは飛び抜けて後味が悪いので、後味の悪い映画ワースト3に入れることにはちょっと気が引けるが)。
サスペンスとしてはいい映画だが、クリント・イーストウッドらしい。つまり、後味が悪い。
デイブが、娘を殺したと勘違いしたジミーに殺されるのは、見ている観客の感情を踏みにじるようなものだ。
百歩譲ってデイブが殺されたとして、その後の子供たちのパレードはいただけない。
デイブを殺した翌日のジミーが道端に憔悴した様子でたたずんでいて、そこにショーンが現れ、娘を殺したのがレイの子供たち2人だったと告げる。そこでデイブを殺したのが間違いだと分かった複雑な表情のジミー。デイブに最後に会ったのはいつと聞かれたジミーは25年前と答える。そこで25年前にデイブが連れ去られたような道を1人とぼとぼと歩くジミーがいたが、そこで自殺するのであればまだ納得ができた結末だったが。
あの最後のパレードでは、ジミーとショーンは楽しそうに見ているが、デイブの奥さんだけは悲しそうだったシーンは何だったのか?結局、子供の頃から死ぬまで貧乏くじを引いたのはデイブだけだったと言いたいのか?
<その他気づいた点>
・デイブが変質者を殺した時間と、ケイティが殺された時間がほとんど同じと言うのはあまりにも偶然すぎないか?あえて、デイブがケイティを殺したように観客に思わせたかったためだろうか?
・ショーン・ペンの演技が素晴らしい。
・音楽は特に印象に残らなかった。
三者三様の人生
後悔先に立たず
誰かの選択肢が違っていたらこんな結末にはならなかったのかもね。
特にデイブの妻。夫に対する不信感をよりによってジミーに話すかよ。その後に何が起こるかなんて容易に想像できるだろうに。
それと警察。通報テープをもっと早く聞いてればな。
ショーンにデイブの事を聞かれて『25年前に……』と車を見送ってジミーが歩いて去っていくシーンだけど、あそこで終わっておけば良かったのに。
正直パレードのくだりはいらなかったと思う。っていうかジミーが妻の慰めで開き直ってる感じなのが腹立つ。
それとショーンの妻だけど、あの人必要だったかな?無言電話の意味もわからなかったし。謝罪するまで喋らないよってやつ?
ラストは三者三様の夫婦の姿を写したかったとかかな?
それとジミー妻の慰めの長台詞。イラク誤爆の正当化の意図があるとか聞いたけど、そういう情報があると見方がまた違ってくるよな。正直聞かなきゃ良かった。
永久保存版🙆♂️
タイトルが「?」
冒頭、11歳の幼なじみの少年3人がホッケーで遊んでいるのだが、ボールを下水口に落としてしまう。慌てて手を入れて取ろうとするんだけど、ダメー、危ない、ペニーワイズに噛みちぎられちゃうよー😱とまず思ってしまった😬映画違うし💦
3人で悪戯していた時にニセ警官に注意され、デイブだけが連れ去られ、暴行を受ける。何故自分だったのか、その過去を引きずり、35年後に同じ様に少年に悪戯をしている男に逆上して殺してしまう。偶然同じ日に幼なじみジミーの娘が殺される事件が起きて、、、。
デイブの奥さんは血を流して帰って来たベイブを疑い、ジミーに「あなたの娘を殺したのはデイブかも」と打ち明けるが、ジミーの過去の仕事や犯罪歴を知っているのに、そんなことを言ったら夫が危ないとは思わなかったのか?
予想通りにジミーはデイブを問い詰め、デイブが否定しても信じず、殺してしまう。
デイブはなんて気の毒なんだろう。11歳で辛い体験をして、トラウマを抱え続け、奥さんに信じてもらえず、友達にも信じてもらえず殺されて。
ジミーの奥さんの言葉も理解しかねる。おそらくデイブを殺したのではと知りながら、「あなたはこの街の王様。私や娘を愛していて優しい」優しい人間が人を殺すか?過去にも人を殺している。自分達に優しければ、他人に対してどうであろうと関係ないということか?うーん😔
最後が街のパレードで終わる。妙に平和な雰囲気で終わるのがしっくり来ない。何故ジミーが逮捕されない?デイブを殺したと、もう1人の幼なじみの刑事もわかっているのに。
所々で川が映る。デイブも殺されて川に捨てられるのだけどタイトルに使われる程、重要に思えなかった。原作ではもっと何か関わりがあるのかな?
デイブが殺されるまでは面白かったけど、ラストに向かって一気に下がった。個人的な感想ですが。
観た後で思い出した。映画館に観に行ったんだ、忘れていた😅
難解でした…
ストーリーだけを追って評価出来るような単純な映画ではないような気がしました。多分、文化や宗教的な背景、アメリカに根付く社会的な問題…等々を理解していないと分からないことが多いんじゃないかな。
大きなクライマックスもなくセリフや俳優人の表情で暗喩的に語らせる。イーストウッドの作品、豪華俳優人。当時、映画館で観たときは、それだけで無条件にいい映画だなーなんて思っていたような気がするけど、いま改めて観ると、録画したものを何度も行ったりきたりしながら、理解しようとしたけど、まあ単純に語れる作品ではないですよ。
イーストウッドの作品はつい深読みしたくなる。
だけど、当時のチラシにあったもうひとつのスタンドバイミーはちょっと違う気がしますよ。
タイトルなし
救いがないと思った
観終わって、デイブ夫婦可愛そうだなと感じ、悲しいラストだと思った。
子供の時のトラウマを引きずって生きるデイブが死ではない方法で、救いのある展開があったらなと思った。
セレステは夫が犯人なのではないかと疑い、結果として信じることができず後悔するという役だけど、演者がちょっとイマイチだった。
子供の頃の幸せと
まだコロナウイルスがおさまらない平日の昼間
どこかの家犬か朝から延々と吠え続けるそんな時に観る映画なのかも
出だしからドンよりと湿っぽく暗い感じで、それは終わることがなかった
1人は表の世界へ 1人は裏の世界へ
もう1人は闇の世界へ
私の妻は度々後ろ向きに生きているのかと思う時があります
不安でたまらずいろいろ悩み石橋を叩いてもなおかつその橋を渡らない、そして後ろを振り返っては後悔をする難儀な性格なのだ
どれだけ考えても答えは出ずどうしたら良いかも分からなければサイの目で決めてしまうのも一つの手じゃないかな
考えることは悪くないし何も考えないのはむしろ良くない、だからといって考えすぎるのはどうだろう
どうにもめんどくさく身動きが取れないしね
たとえどんなに後悔しても僅か1秒でも戻ることは不可能なのだから考えるなら今から先をどうするかが重要だとそう思うんです
有り余る怒りが滾った時はどうすればいいのだろう
それが正しいと誰が言えるのだろう
表と裏と闇にはそれぞれに向かう方向があって交わる部分よりもそうでないことの方が多いだろう
子供の時はそんなもの何も関係なしにただただ楽しく遊んでいたのに歳を重ねただけで何が変わっていくのか
学んで経験すればするほど悩みが増えるのかな
あぁ、まだ犬が吠え続けてる
幼馴染の数奇な運命
小児性犯罪事件や少年の犯罪など病的な米国のリアルをモチーフにした社会派サスペンス。少年時代に受けた暴行に苛まされ一生引きずるPTSD、幼馴染の数奇な運命・・。
後の「チェンジリング」や「グラントリノ」にも通じる青少年の絡む犯罪へのクリント・イーストウッドの強い憎悪、問題意識が伺える。
ただ映画としては捜査も進まずひたすら陰鬱、所詮アメリカの闇なのだからと興醒めしかかるし観ているのが苦痛だった。
さすがオスカー監督でした。
少女惨殺事件を背景に、少女の父親、捜査する刑事、彼等の幼馴染の男性が繰り広げる群像劇。
クリントイーストウッドが監督を務める秀作です。サスペンスとしても、人間ドラマとしても評価できる作品でした。
「娘を失った父親」、「恋人を失った少年」、「過去のトラウマから抜け出せず苦しむ男性」、そして「彼等の家族」。彼等の怒り、悲嘆、苦しみと愛情。それらの感情を、映画全体から感じることが出来ました。
サスペンスとしても秀でていると感じました。無理なトリックや設定はなく、でも意外性もあり、そして悲しい結末。
正直、私はクリントイーストウッドは俳優としては余り好きな俳優ではなかったので、監督作品も避けていたように思います。
ただ、この作品はもちろん、「15時17分、パリ行き」等を鑑賞すると「流石オスカー監督」だと感じざるを得ませんでした。
救いのない世界
少年時代のある経験から疎遠となった3人の人間の悲しい物語。
その経験がそれぞれの人生に影を落とし数十年の経験がその性格と行動に影響をあたえる。
ある悲劇を切っ掛けに、ボタンのかけ違いがなければ、起こらなかった悲劇。
ひとりは刑事として犯人を追い。
ひとりは被害者の肉親として犯人を捜す。
ひとりは被害者の最後の目撃者として(また少年時代のトラウマによる)罪の意識に悩まされる。
神の視点にいる私たちはは本当にじれったく感じてしまう。
といった、イーストウッドの映画に共通の「退屈な」「黙示的な」映画です。私は好きですが。
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