劇場公開日 2006年2月4日

ミュンヘンのレビュー・感想・評価

全56件中、1~20件目を表示

3.5暗殺の裏にある二つの心情。

2024年9月3日
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すっかん

3.5血で血を洗う

2025年2月23日
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先日セプテンバー5を観に行ったので、その後の話を描いているということもあり鑑賞。スピルバーグ自身がユダヤ系ということもあり果たしてフェアなのか?と思いもしたが、報復措置を決して正当化するような内容にはなっていなかったと思う。

黒い9月によるテロ事件後、報復措置としてイスラエル政府は事件に関わった幹部の殺害を命じる。粛々と任務を遂行していく主人公たち。政府主導で報復や!と人殺しを命じる時点でこの民族間の歪みはますます大きくなっていく。目には目を、復讐には復讐を。流された血の報いは血を流して償ってもらうと。命令しているだけの政府は痛みを伴わないけれど、実行している人たちには確実に心のダメージが蓄積されていく。職務のために人を殺す。とても残酷な命令やと思う。

テロ行為は決して許されないが、劇中でパレスチナ人という男性がイスラエルに故郷を奪われたと訴えるシーンがある。自分たちが住んできた土地がイスラエルに奪われ居場所をなくしその気持ちが憎しみの連鎖へとつながっていく。人の数だけそれぞれの思いがありこの問題がいかに複雑で解決が難しいのか痛感する。

本題からは逸れるが、歴史の授業ってこういう事件がありました。ってただ、歴史の一ページとして習いがちやけど、その事件や出来事を背景にした争いが現在まで続いているというのはなんとも虚しい気持ちになる。学生時代に世界史を専攻していた私としてはその勉強していた当時にこういった映画を観れば良かったなと歴史を学ぶことの意味を考えさせられた。

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める

4.5負の連鎖…

2025年2月15日
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悲しい

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KEI

4.5黒い九月事件

2025年2月2日
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鑑賞方法:DVD/BD、VOD

報復の連鎖・・・よく聞く言葉です。
1972年《9月5日》に起きた事件のその後の波紋が描かれます。
オリンピック開催中のミュンヘンで、パレスチナ人ゲリラが
イスラエル選手団を襲撃して、11人の選手たちが犠牲となった。

2005年公開のアメリカ映画で、監督はユダヤ人の血を引く
スティーヴン・スピルバーグ。

パレスチナとイスラエルの報復の連鎖は、(2025年2月現在)、
現在進行形でハマスの人質解放により停戦が、実際に実現しそうな
情勢ではありますが。

そもそもイスラエルの建国は1948年のことで、
ユダヤ民族は2000年ぶりに祖国という名の国を持った。
その土地は、現在のヨルダン川西岸と《ガザ地区》、
《エルサレム》で古代ローマ時代から《パレスチナ》と
呼ばれる土地の一部だった。

この映画の主役アブナー(エリック・バナ)はイスラエルの諜報機関
モサドの命令で、《黒い九月事件》の首謀者たち11名を
暗殺する任務を、5人の仲間たちのリーダーとして任されます。
お金で集められた、お互いに実名も素性も知らない者たちです。
フランス人と呼ばれるルイ(マチュー・アマルリック)、
スティーヴ(ダニエル・クレイグ)、
イギリス人ロバート(マチュー・カソビッツ)ともう1人。
(4人は私がたまたま顔と名前が一致しただけで、
・・・あと知ってる名前はジェフリー・ラッシュだけ、)
金で雇われた者たちでお互いに素性を知らないし、
アブナーは《暗殺したパレスチナ人》の
顔も名前も知らず、なぜ“殺すのか?“
任務に虚しさと疑問を感じ始めて、そのことで自分を責めはじめる

5人を暗殺した頃、
スイスの銀行でアブナーが貸金庫から受け取った軍資金は底をつく。
その頃には、仲間が次々と死んで行く。
★1人目は、自分達のした犯行方法(ベッドに仕込まれた爆弾で)
・・・爆死する。
★2人目はオランダ人と呼ばれる美しい女スパイの罠にハマり、
・・・後頭部を撃ち抜かれて死ぬ。
アブナーが、“ハニートラップなのは見え見え”と警告したのに、
注告は届かなかった。女スパイはあまりにも美しかった。

そしてその女・・・オランダ人を無惨に殺したことで、
アブナーたちはますます見えない敵に追い詰められて行く。
★3人目は爆弾作り中の事故で爆死するのだが・・・

アブナーの顔には苦渋が色濃く、ファーストシーンの美しく
何も知らずに妻の出産を待つ警護兵の初々しさは微塵もない。

アブナーは上層部から《存在しない人間》と言われており、
ラストの方で、本名を呼ばれて、
激しく動揺するシーンが印象的である。

ロンドン、オランダ、ジュネーブ、ドイツ、フランス、
美しい歴史あるヨーロッパの街や建物が描かれ、
重厚で格調高く美しい映画である。

アラブ風のもの悲しいメロディが流れて、
この恐ろしい映画は進んで行く。
アブナーのラストの表情は、無限地獄に落ちた人間そのもの。
今までした行為への深い後悔と恐れ。
「自分は何のために手を汚したのか?」
「そこに正義はあったのか?」
映画が訴えたかったことも窺えるラストシーンだった。

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琥珀糖

4.5【”テロにはテロを・・。”今作は、ミュンヘン五輪でのパレスチナ過激派によるイスラエル選手団殺害に対し、モサドがパレスチナ幹部を標的に報復していく様を恐ろしきも哀しきトーンで描いた作品である。】

2025年1月9日
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悲しい

怖い

難しい

■ミュンヘン・オリンピックでパレスチナゲリラ“黒い九月”がイスラエル選手団を襲撃し、コーチを含め11名が殺害される。
 これを受けてイスラエル諜報機関モサドは”イスラエル政府が表向きは関与しない報復部隊”を組織する。リーダーのアヴナー(エリック・バナ)は妊娠中の妻を残してヨーロッパに渡り、”自動車のプロ”スティーヴ(ダニエル・クレイグ)、“掃除屋”カール(キアラン・ハインズ)、爆弾の”プロ”ロバート(マチュー・カソヴィッツ)”文書偽造の”ハンス(ハンス・ジシュラー)ら仲間たちと共に等犠牲になったイスラエル選手団と同じ11名のパレスチナ幹部を標的にし、次々に爆殺、射殺して行くが、ハニートラップに掛かったハンスが殺され、ロバートが爆殺され、彼らに協力していた謎のルイ(マチュー・アマルリック)からも、中断を警告され、アヴナーは徐々に疑心暗鬼になっていくのである。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・今作は、実に重い作品である。イスラエルのモサドに属していたアヴナーは、子供が生まれた時と、妻に再会したときのみ笑顔を浮かべるが、その他は終始沈痛な表情である。
 一方、それに比して、イスラエル政府高官や彼らの上官エフライム(ジェフリー・ラッシュ)は、自らがテロを実行しないため、しばしば笑顔を浮かべ、テロの大義を語るのである。

■だが、観ていれば分かるが、テロリズムは大義などはない事を、スティーヴン・スピルバーグ監督は、冷徹にこの作品で描いているのである。
 故に、今作が公開されてから、彼はイスラエル政府、パレスチナの両サイドから批判を浴びるのであるが、それはスティーヴン・スピルバーグ監督が、意図した結果であろう。

・常に沈痛な顔をしているアヴナーは、標的を仕留めても喜びの表情は一切見せない。逆に仲間が殺されて追い詰められていく過程で、ルイを疑い、自分達の存在意義を考えるのである。

・爆破シーンや射殺シーンなどの苛烈な描写も凄いが、これが半世紀前に実際に起こった事を描いている所が恐ろしいのである。空しく、哀しい気持ちになるのである。

<エンドロールに入る前、哀切な曲と共にワールドトレードセンターの2棟がロングショットで映し出される。これも、スティーヴン・スピルバーグ監督が意図した事である。
 そして、この出来事から半世紀経った現代でも、イスラエルとパレスチナの終わらない紛争は続いているのである。
 今作は、ミュンヘン五輪でのパレスチナ過激派によるイスラエル選手団殺害に対し、モサドがパレスチナ幹部を標的に報復していく様を恐ろしきも哀しきトーンで描いた作品であり、テロリズムの恐ろしさ、空しさ、哀しさ、終わらない負の連鎖を描いた作品なのである。>

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NOBU

0.5国家的であれ殺人は殺人である。

2024年12月8日
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アンドロイド爺さん♥️

3.0実に優れたサスペンスであり、大いなる挑戦だと思う。

2024年11月17日
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史実を基にしたサスペンス・ドラマだが、鑑賞前に、イスラエル・パレスチナ問題の基礎知識や、当時の時代背景を知ったほうが良いと思う。オランダ人女性ジャネット役は、マリ=ジョゼ・クローズやね。

黒い九月事件から、標的を1人づつ暗殺する報復作戦の過程は、実にスリリングで、見ごたえがある。しかし、一般人が巻き添えになる一方、更なる報復から、暗殺メンバーも、1人づつ殺される。

物語の軸は、暴力の連鎖だ。暴力は更なる暴力を招き、関係の無い人まで巻き込む。主人公は、疑問や葛藤を抱く。観客も、もどかしさを感じずにはいられない。

本作は、イスラエル・パレスチナ問題の余波を取り上げ、繰り返される暴力の無意味さを投げかけている。1つの映画で答えが出る問題では無いが、スピルバーグが観客に問いかけたこと自体が、大いなる挑戦だと評価したい。

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瀬戸口仁

3.5難しい…

2024年9月1日
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悲しい

怖い

テロや暗殺を国家レベルで起こすことの理解は今作でもできなかった
永遠に理解不可能とは思うけども…

始まりの頃の実行時は主人公に躊躇の気持ちが表情で見て取れていたのが、仲間のカールの仇討ちではすっかり無くなっていた
こんな仕事やっていたら誰も信じられなくなるに決まってる
子供が生まれるというのによくやるなと思った
主人公の実在人物はその後も生き延びたらしいけれど…死ぬまで生きた心地しなさそうです

復讐すればまた復讐されるのは容易く想像できるのに、彼らを突き動かすものはいったい何なんだろうな
現在もある各地の戦争のニュースも思い出し、神様はこのような殺伐とした世の中でよく考えなさいと言ってるのかも

しかし毎回料理が豪華で大量で美味しそうでしたので、みていてお腹が空きました

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映画鑑賞初級

4.0オリンピック開催時に、実際に起こった大惨事を元にして作られた作品。...

2024年7月5日
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オリンピック開催時に、実際に起こった大惨事を元にして作られた作品。復讐の先に平和な世界はないというメッセージが込められていました。『フルメタルジャケット』を彷彿とさせるような、極度のストレスで人が激変する様が表現されていて、とてもリアル。

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芝本祐介

4.0ラストの最後の一言が重くのしかかる名作

2023年12月24日
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血濡られた国家のために、己の全てを犠牲にしていく男たちの話。
実話が基になっているだけに内容は辛くあまりに現実的。
スピルバーグは大人から子供まで楽しめる大ヒット大作を作れるのに、こういう興行収入よりメッセージ性を重視した作品も繰り出してくるので大好きです。

ラストに主人公に向けられたたった一言のセリフが重くのしかかります。

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みる

5.0ミュンヘンでの出来事を知っている人

Mさん
2023年11月16日
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は、もう案外少ないのかもしれない。
ミュンヘンオリンピックでイスラエルの選手、関係者11名が殺された事件だ。世界に衝撃を与えた。
この映画は事件そのものの話ではなく、その復讐の話である。
テロの犯人も、復讐する人たちも、普通の人であることに驚く。
先日のフェスティバルで殺されたシャニ・ニコル・ルークさんの写真を見たばかりだったので、今、起こっている出来事とも重なって見えた。
ダニエル・クレイグが若いのにビックリした。

追記
血塗られた手で子を抱く者は、いつか誰かに殺される。そして、その子はまた復讐者となるのだろう。憎しみの連鎖は永遠に終わらない。どちらかが死に絶えるまで。
ということですね。

スピルバーグ凄いです。

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M

3.5聖戦という名の狂気

2023年9月6日
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2023年9月6日
映画 #ミュンヘン (2005年)鑑賞

1972年に起きたイスラエルのアスリート11人が殺されたミュンヘンオリンピック事件と、その後のイスラエル諜報特務庁(モサッド)によるパレスチナ武装組織(黒い九月)に対する報復作戦を描く

負の連鎖は今も止まっていないのが悲しい

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とし

4.5嗚呼

2023年8月22日
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憎しみの連鎖 自己に増殖する猜疑 妄信された「正義」。ラストシーンの画面中央に国際貿易センタービル…。嗚呼

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哲也

3.0実話とは思いたくないほど重すぎる

2023年8月11日
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題材が題材だけに覚悟して鑑賞したが、それでも観終えてかなり落ち込んだ。まさに「こんなことの先に平和はない それが真実だ」だ。
とても創り込んだ作品だというのは随所随所で感じるのだが、なにしろグロテスクなシーンが多くてげんなりしてしまう。終始かすれた感じの暗めの映像も本作にはバッチリはまっているのだが、やはり観ていてどんどん気が滅入ってくる。
個人的には2度は観れない。
映画を評価するって本当に難しいと感じさせる1本だ。

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いけい

4.5難しい問題

2023年8月5日
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祖国の存続など、多くの人には思いもよらない事態であり、複数の国レベルの思想や思惑が交錯する凄まじい話だった。多分、どちらが悪いのか?などは個人レベルでは語れないし、実話として、当時巻き込まれていった若者の描写はショッキングだった。
個人的には未だ解決を見ない国際問題を扱う非常に良い作品だった。

この作品はイスラエル/パレスチナ問題の概要を調べてから観る事を強くお勧めします。

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Iwarenkon

3.5事実とはいつも残酷なものばかり

2023年7月26日
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難しい

日本は平和で住みやすく安心して暮らせる国だと思う
何故かなんて詳しく考えたこともない

しかし何故なんだろう
ミッション:インポッシブルように水際ギリギリのところで誰かが防いでくれているのだろうか
そうでもなきゃこの日本は直ぐにテロにあってもよさそうなものなのだから

テロの被害にあったとしたらやはり報復するのだろうか
何をどう言い訳したら合法的に人を殺す事ができるのだろう
そこらへんはとても曖昧で子供に「なんで?」と聞かれても正しく答えてあげられない気がする

とても難しい映画を見てしまった
スピルバーグさんも大変だったでしょうね

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カルヴェロ

3.0逆にパレスチナの工作員たちが

2023年7月22日
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イスラエルのやばい人たちを暗殺する話をかっこよく描いた映画は作っちゃいけないの?

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タンバラライ

3.5復讐者

2023年6月15日
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悲しい

興奮

因果

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いのしし

4.0若者の義憤を利用して暗殺者に仕立て上げ、金以外は全く援助しない「無かった者」

2023年1月7日
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悲しい

怖い

興奮

今なお際限なく続くテロの残虐。生きて来た者が一瞬にして死体となる空しさ。報復が報復を呼び殺戮の成果を誇示するテロ。空爆だって同じだ。

 目線を下げたカメラ、モノトーンのドキュメンタリータッチで鮮やかに描いたサスペンス・アクション。陰鬱な暗殺者を好演するエリック・バナに感情移入するほど気分が滅入ってくる。
親の功労をヨイショし、若者の義憤を利用して暗殺者に仕立て上げ、金以外は全く援助しない「無かった者」にされたあげく切り捨てられるのは国家優先のスパイと同じ。親の敵を求めて全国行脚、死んでいった武家時代もあった。

 そして家族を持つテロリストはいつ襲ってくるか分からない恐怖に心を病んでゆく。第一次大戦のガスと塹壕、ベトナムのジャングル、アフガン・イラクの近代兵器と自爆テロ。劣化ウラン。ロシアの侵攻。戦場から帰った兵士に平穏な日常はおとずれない。

 とはいえ平和であるべきミュンヘンオリンピックの選手村で、11人もの自国の若者の命が無惨に奪われて「ああそうですか」ではすまないだろう。だからこんな長くて短い映画ができた。

 今回のワンシーンは、小部隊でテロ3人が女としけ込むアパートに踏み込み、撤退時に相手ガード部隊ともみくちゃになるまでの、夜の市街戦だろう。
ハッと顔が合い「パン!」と短銃の乾いた音がする絶妙な間と、空気を切り裂く鉛の滑空音。スピルバーグならではの熟練した手腕が緊張した場面の臨場感を盛り上げるベストシーンだった。

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ezu

4.5007を見てもわからないこと

2022年11月22日
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後半、暗殺はゲームではないってことに気付かされます。

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takantino